花屋の店主は実は公安警察4 (ページ16)

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A｢危ない！！｣

松田さんに金属バットが振り下ろされそうになる。
身体が勝手に動いちゃったんだから仕方ないよね…。
鈍い音と激痛が背中を襲う。

松田｢A！！！｣

松田さんに受け止められ支えきれずに尻もちをつく。
大丈夫と安心させる言葉がすぐに出てこない。

A｢だ、だい…じょ、ぶ｣

動揺を隠せない松田さん。死なないから大丈夫ですよ。
昨日と今日で色んな表情を見た気がする。

松田｢庇うんじゃねぇ…傷が残ったらどうするんだ？｣

A｢かっこいい松田刑事はそんな顔しないですよ｣

松田｢悪いかよ｣

また熱が上がってる。私がこの状況をどうにかして鎮めないと。

男｢ラブラブタイムは終わったか？｣

私はもう立てそうにない松田さんを壁際に寄せて男3人に向き直った。

A｢ほぼ無傷で捕らえる予定だったのに、予定変更よ｣

｢大人しく手を挙げなさい｣

拳銃を構えてすぐに1発…それは1人の男の足を通り過ぎた。

なんとか2人を拘束することが出来たが指名手配犯が見当たらない。
逃がしたのか？と浴室、トイレ見回りしてリビングに戻ると…。

A｢…チッ｣

松田さんの首にナイフが当てられていた。

松田｢A悪いな｣

男｢こちらも予定変更だ。ガキを予定していたが、この刑事を殺ることにする｣

満足気にゆっくりと刃物をくい込ませる。血が滲む。
私が取り乱すと思ったんだろうな。私は拳銃を2人に向けた。

男｢刑事サンの女は残忍だな｣

松田さんを盾に笑う男。

A｢なんとでも言いなさい｣

バァン！！

銃声が鳴り響いた。男は松田さんを離して崩れ落ちた。
私は撃ってない…その弾は窓を突き破って外からやってきた。

A｢大丈夫ですか？松田さん｣

男の呻き声をよそに首から血が滲む彼を背負うと急いで下に降りる。

風見｢日苗さん！｣

下にスタンバイしてもらっていた風見さんに犯人を託す。私は松田さんを車に押し込み、一刻も早く病院に連れて行かないと。

病院。

松田さんはインフルエンザだった。
私はこっぴどく怒られた。
こんな病人に無理させたこと、放置させたこと。
おまけに怪我をしていること。

医師｢点滴をして少し落ち着いてから帰ってください｣

A｢わかりました｣

医師｢あと、君も背中の腫れが治まるように塗り薬を処方します｣

病院の隣にある薬局で薬とマスク買い、点滴中の松田さんの所へ。