71 ページ9
だめだ、A…落ち着いてまだ何かあるはず。
A｢教えてちょうだい、なぜ私がトリミングされているの？｣
ライ｢…交渉しようと思ったから、だ｣
交渉？
A｢組織のネズミと交渉してどうする？｣
｢あなたには何のメリット無いはずよ｣
長い髪を揺らしながら私に近付く。
圧倒的な身長差に圧倒されて壁まで追い込まれたのでまた銃を持つ手に力を込める。
ライ｢銃を捨てろ、ゼクト｣
｢今の慌てたお前にはそれを使っても俺には勝てんよ｣
手首を強く掴まれて痛みでガシャンと銃を落とす。
A｢…煽るわね、上等じゃない！｣
ライ｢交渉に応じろ｣
｢日苗 A｣
！！？！？！
A｢私の名前…｣
ライ｢お前の経歴は特殊だったからとても面白かった｣
そりゃそうだよね…諸伏さんの隣に写ってるんだから調べて当然か。
盗聴を恐れてか私を覆うように隠して耳元でライが話す。
A｢それを信じろ、と？｣
ライ｢それはお前次第だ｣
｢調べてくれても構わないが、時間は無い。既にジンとキールはターゲットを始末しているからな｣
それでも決行日を決めることが出来ずにライが12月7日に決めて私から離れた。
ライ｢俺は1人でスコッチを追い詰める、お前は好きにしろ｣
姿が消えるのを見届けると私は力なく座り込んでしまった。
スマホの電話帳を開いてただ眺める。
降谷さんに言うべき？諸伏さんに伝えるべき？
ライが言ったことが嘘なら私の正体を組織に言うかもしれない。
A｢…キャパオーバーだよ｣
フラフラと立ち上がって広げたままの資料を片付ける。
どっちに転がっても対応できるように動かないと。
12月7日は明後日だった。
翌日。
中学生｢ええ…今日も休み？｣
A｢ごめんね…実家に帰らないと行けなくて｣
適当な理由で花屋を休む。
これはお客さんにとっては不信しかない。
中学生｢お姉さんにお話聞いて欲しいのに！｣
A｢あら、お手伝いのお兄さんはダメなの？｣
花屋の名物になりつつあるイケメン刑事松田さん、萩原さんのお手伝い目当てで来る学生が最近多いのに。
中学生｢女心分かってくれるのは女の人じゃないと！｣
｢恋バナ聞いて欲しいの！｣
A｢じゃあ早めに帰ってくるから、それまでちゃんとセンパイと仲良くしておくんだよ？｣
中学生｢早く帰ってきてね！｣
A｢バイバイ｣
花屋に張り紙を貼って荷物を車に詰め込む。
すると声を掛けられた。
A｢松田さん｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 141人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kne.hrknt(プロフ) - のらねこさん» コメントが遅くなりました！ありがとうございます🙂少しでも楽しんでいただけると嬉しいです！！ (5月14日 21時) (
レス) id: d39f522ad8 (このIDを非表示/違反報告)
のらねこ(プロフ) - ヒロ推しとしては、嬉しすぎます😭 (2023年5月5日 22時) (レス) id: cf3f9452bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kne.hrknt（ハル） | 作成日時：2023年5月4日 15時
