15.Jun ページ16
リビングで彼女をソファに座らせたところで
時刻は0時
｢お誕生日、おめでとう｣
ソファに座るAの前にしゃがんで、そう言うと
｢え？覚えてたの？！｣
やっぱり、忘れてると思われてた
｢覚えてるよ。
でも、何かしてあげられる時間は取れそうになかったから……
なんも言ってなくて、ごめん。
せめて、この時間には一緒にいたかったんだよね。
間に合ってよかった｣
｢………ありがと。｣
目を潤ませて、嬉しそうに笑う彼女は、やっぱり可愛い
鞄の中から、四角い箱を取り出して
｢プレゼント｣
｢え！？プレゼントも用意してくれてたの？！｣
｢当たり前でしょ｣
｢…………｣
今にも零れそうな涙を、瞳に溜めてる
｢開けてみてよ｣
｢……うん｣
笑って箱を開けたA
｢……バングル？｣
｢うん｣
頷きながら俺の右手を見せる
｢ペアなの？｣
驚いたように、目を見開いたA
｢うん。……え、ダメ？｣
あまりにも驚くから……
｢ダメじゃないけど、いいの？｣
｢なんで？｣
｢だって…｣
………なんかまた周りを気にしてる。
｢じゃあ、返して｣
ってわざと、Aの手から箱を取ろうとすると
｢ダメ！！ダメダメ！｣
必死に箱を隠すA
｢はははっ！じゃあ素直に喜びなよ｣
｢ありがとう。………めちゃくちゃ……うれしいです…｣
恥ずかしそうに笑ったAが、箱からバングルを取り出して
同じように左手に着けた
｢うん。いいね。似合ってる｣
女性用は少し華奢な造りになってて、Aの雰囲気にもやっぱりあってる
ネットで検索していた時に、似合いそうだなって即決しただけあった。
｢あとで、桜、見に行こうか｣
｢え？｣
｢前に約束したじゃん。見にいこうって。｣
｢ちょうど、昨日常連のご夫婦と話してたんだ。
散っちゃうから早く見に行かないとねって。
でも、准一忙しいから、今年は無理かなって思ってた｣
｢来年も、再来年も、一緒に見られるけど、今年の桜も一緒に見たいでしょ？
だから、早起きして行こうよ｣
｢うん。じゃあ早く寝なきゃ！
早くお風呂入っておいで！｣
嬉しそうに立ち上がったAが、俺の背中を押して洗面所へ向かう
………これ、いつだったか、前にもこうされたな。
あぁ、初めて彼女の部屋に行った日か。
なんかデジャブ 笑
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花那(プロフ) - Lucy-ruuさん» お読み頂きありがとうございました！Lucy-ruuさんのお辛い経験に寄り添えるようなお話であったのなら、このお話を描くことが出来てよかったです✨こちらこそ、ありがとうございました✨ (2023年1月16日 7時) (
レス) id: 6e09a5c586 (このIDを非表示/違反報告)
Lucy-ruu(プロフ) - いっきに読ませて頂きました。岡田准一さんが大好きで興味本意で読んだお話しだったんですが、めちゃくちゃ泣きました。私も実際大切な友人を病気で亡くしました。友人とまた出会えたような不思議な感じがしました。素敵なお話しありがとうございました。 (2023年1月15日 21時) (レス) @page45 id: fa68ae75cb (このIDを非表示/違反報告)
花那(プロフ) - ひささん» お付き合い頂き、ありがとうございました！泣かせてしまってごめんなさい💦でも泣いてくれてありがとうございます😂 (2022年5月14日 9時) (レス) id: 6e09a5c586 (このIDを非表示/違反報告)
ひさ(プロフ) - 仕事の休憩中に泣いてしまいました💦悲しいストーリーなのに引き込まれて…次が待ち遠しくて仕方なかったです。花那さんが描いた岡田くんの優しさがとてもあたたかかった！いつも素敵なお話を読ませていただき、ありがとうございます！ (2022年5月14日 0時) (レス) @page45 id: d7d462c614 (このIDを非表示/違反報告)
花那(プロフ) - 西鶴さん» お付き合い頂きありがとうございました！そして、いつも感想ありがとうございます💛一番迷った部分。素敵と言って頂けてホッとしました！新作もコツコツ進めています。固まったらまたあげていこうと思っています。 (2022年5月13日 17時) (レス) id: 6e09a5c586 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花那 | 作成日時：2022年4月21日 10時
