only dreaming 2

27.YOU ページ27

＊YOU





彼を名前で呼べてないこと、気付かれてた……




………なんとなく、恥ずかしくて



呼べてない。





【……剛くんのことは、剛なのに………】か。





｢……じゃあ、岡田さん｣





｢いや、なんでやねん！｣




｢あ、本場のなんでやねん 笑｣





｢茶化すなよ。｣




私の髪を乾かしながら不機嫌そうな彼





｢…………。


うちの兄、私の5つ上なんだ。｣





｢……なに、突然｣






｢………ショウって言うの。｣





｢……へぇ。｣





｢………准一の大ファンなんだよね｣





｢あー、そうなの？


………今、何て言った？｣





｢………大ファン｣





｢じゃなくて、その前！誰の大ファン？｣





｢……准一｣





｢……へぇ。准一の大ファンなのか。｣




みるみる口角の上がる彼は、




可愛くて




私をキュンとさせる。




｢……准一｣




｢もっと呼んでよ｣




｢……イヤ。｣




｢ふーん。ふふ。｣



嬉しそうにずっとニタニタしてる




………ただ、名前を呼んだってだけなのに……




私も、嬉しくなって




私の口角も、上がっていく




………こうやって、ずっと一緒にいたいな




男の人に対して、初めてそんなことを思った。

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