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そうして、しばらくとりとめもない会話が続いた。
普通であれば同じ席につくどころか同じ空間にいることことすら畏れ多いのだろうが、最早この状況が普通ではない。
最初の緊張が一回りして振り切ってしまったのか、しばらく経つとシリルも自然にその輪に溶け込み、普通に笑えるようになっていた。
というよりも、先に想像していた王子様像を木っ端微塵に打ち砕かれ、どうすれば良いのかわからないというのが本音ではあるが。
まぁ何はともあれ、五人仲良く話をしていた、その時である。
突然、部屋の扉が勢いよく開いたと思ったら、奇声を上げながらレオンハルトが飛び込んできた。
「だ――ッ！！！」
「レオンハルト！？」
「遅かったですね。レオンハルト王子」
何の襲撃かと身構えるシリルの隣で、ハイネがけろりとして言う。
レオンハルトは胸の前で拳を握り、こちらに食って掛かる。
「な、なんで教師なんかと和気あいあいと……！ さっきまで同じ家庭教師反対派だったのに！ 裏切り者！！」
「裏切り者って、レオ兄ぃ……」
レオンハルトの叫びにリヒトが苦笑いし、ハイネたちを振り返る。
「だって俺はセンセーたち気に入っちゃったもんねー！」
「俺も……」
「なっ、リヒトも兄上も、一体何があってそんな……」
リヒトとカイの返答にレオンハルトがうちひしがれるが、傍から見るシリルにはその動機が不純なものであることを薄々感じ取っていた。
「……この短時間でよく手懐けましたねぇ……」
「人聞きの悪いことを言わないでください。人徳です」
「王子殴っといて何言ってんですか」
よろめくレオンハルトを眺めながら呟けば、視線を合わせずハイネが答える。
「まぁ若干、よくわからない懐かれ方をしましたが……」
「懐くというか、あれは……」
「ブルーノ兄様！ 兄様だけは大丈夫ですよね！？」
そこな王室教師と助手の会話に重ねるようにレオンハルトは最後の賭けに出る。
彼にとっては最後の砦。このことに関しては絶対の味方。
……その、はずだったのだが。
「ハイネ先生は本当に優秀な上、それを鼻にかけない素晴らしい人徳者であり、それこそ真の天才であると……」
「兄様ーッ！！」
一番の重症患者であるブルーノに、レオンハルトが悲痛な叫びを上げた。
―――――
続編に参ります！
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まぼぷりん。 - 22話、「気位エベレスト王子」じゃないですか？「エレベスト」であってます？ (2021年2月1日 17時) (
レス) id: c10f97d942 (このIDを非表示/違反報告)
瑪瑙(プロフ) - サラさん» ドッキリをやる予定はありませんが、どこかで暴露はしたいなと考えています。今のところですが。ご感想ありがとうございました。 (2019年1月8日 18時) (レス) id: 2ce5584cfa (このIDを非表示/違反報告)
サラ - 瑪瑙さん» 別にドッキリとかそういうのじゃなくてマジ本気なやつ言ってます。 (2019年1月8日 11時) (レス) id: 48991e4e6a (このIDを非表示/違反報告)
瑪瑙(プロフ) - サラさん» その辺りも追々考えていこうと思っています。良い反応をしてくれそうですよね(^^) (2019年1月8日 9時) (レス) id: 2ce5584cfa (このIDを非表示/違反報告)
サラ - 瑪瑙さん» でも、女性だったって言ったら、王子たちの反応が楽しみで仕方ありません。 (2019年1月8日 0時) (レス) id: 48991e4e6a (このIDを非表示/違反報告)
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