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ルシファーは不機嫌そうに頬杖をつき、鼻で笑って見せた。どうも、彼らとの戦いは魔王の異名をもつ悪魔にとってはたいくつなものだったらしい。それに龍王は「それじゃあ、仕方ないね」と薄く笑みを蓄える。
「でも、ハーフェンを領地にしてどうするつもり？ 別にこちら側に利益になりそうなものはないけども」
「おや、君は彼女と彼は嫌いかい？」
「まさか」
龍王が首を傾げれば、ルシファーはおおげさに目を丸めて肩をすくめてみせる。あんなに面白いものはないだろう。
「ロイドが言っていたのだけど、彼もあそこの街を好いているらしい。まあ、差別は比較的少ない街だし最初は難色を示してたみたいだけど、ルチルもドランも最終的には受け入れてくれたみたいだしね。そんな街に手出ししたくない。
それに、ユーリさんとルチルはあの街に慣れているのだから無理に引き離して、体を壊されてしまっても困るから」
「それ君がいうと笑えないくらい説得力あるねえ」
ふふとほほえむ龍王にルシファーは口角をひきつらせた。それを見て、龍王は満足そうな笑みを浮かべた後カラカラと車椅子を鳴らし窓へと近づいた。
窓の外は、穏やかな日差しが差し込んでおり、人々の活気付いた声が聞こえてくる。木の上では小鳥たちが愛らしい歌を奏でていた。まるで、近くにあった戦争のことを人々は知らないようなその世界。龍王はそれに目を細める。
「そういえば、君は彼らのことをどう思っているんだい？」
「具体的にはどういう意味で？」
「質問を質問で返して欲しくはないなあ……具体的というのはないのだけど、ほら君のところのベリアルくん。彼は昔、獣姦だったかを人々に教えて街を滅ぼしたじゃないか。別に僕はそういうことや、異種族同士の愛に口を挟むつもりはまったくないし、それに対しての法も僕は作るつもりはない。まあ、要はそういう愛に関しては自由だと思ってるけど、結局は過去にそういうことがあったわけだから世間からはいい目を向けられないわけだろう？」
「あー……あの件ね。あれは……ほんとに大変だった。正直、ベリアルあそこまではっちゃけると思ってなかった。
んー、そーだねー」
龍王の話にルシフェルは顔を青くさせて項垂れる。どうやらそんなにも厄介な事件だったということらしい。龍王がルシファーの続く言葉を待っていると彼は間を置いて、上を仰いだ。
†
次話、本気の最終回。
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自由気ままに生きる難聴の音霧想(プロフ) - 五十鈴さん» お久しぶりです＞＜五十鈴さんのお力もあり無事完結しました。ありがとうございます。そういっていただき光栄です！いえいえ、こちらも最後までご愛読いただき本当にありがとうございました！また機会がございましたらよろしくお願いします。 (2017年5月17日 21時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - ううおおあああコメが遅れたスミマセン完結おめでとうございますぅぅぅ←発狂中お疲れ様でした！もう途中で何度泣いたことか…!!最終的に完結しちゃった事に号泣しましたけど！( ；∀；)素晴らしい作品を有り難う御座いました！(ルチルとルシファーとベル大好きです。) (2017年5月17日 0時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
難聴の音霧想(プロフ) - チェシャ猫さん» いえいえ！ 要望くださってありがとうございます！ ルシファー君はもともと美しいものに執着してる設定の悪魔ですので、あの台詞を言っているとき「ルシファー君っぽいなあ」と思って書いてました(笑) (2017年4月30日 21時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ猫(プロフ) - うおあぁぁぁぁぁ！！！ベルくんとルシファーの絡みありがとうございます！！応えてくださって嬉しい限りです！最後のルシファーの台詞かっこ良すぎです！惚れます！本当にありがとうございました！！！ (2017年4月30日 21時) (レス) id: 785830d201 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - チェシャ猫さん» コメントありがとうございます。私も一年近く書いてきたこの作品が完結したので、寂しい気持ちです（苦笑）この作品を毎日書くことが日課だったので。ベリアル君を気に入っていただき嬉しいです。ベルくんとルーちゃんですね。番外編のほうで二人の絡み書いてみます！ (2017年4月26日 23時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
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