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しかし、ハッと我に返ったユーリは慌ててルチルの傍に駆け寄って彼の手をとった。ルチルはユーリの手をそっと握り返す。大事な大事な、失いたくない人。ユーリがはにかめば、ルチルは小さく笑みを返した。
「ルチルはね、多分強すぎるんだと思う。強くて、だから誰も頼れなかったのかなって思う。でもね、私はあなたの助けになりたい、頼ってほしい。きっとそれは私だけじゃない。様子を見に来てくれたロイドさんも、ベルくんもノアールさんだってそれは一緒だと思う。
ルチルが私を守りたいと思ってくれるように、私だってルチルを守りたいの」
「うん」
「私もルチルを頼る。だからルチルも同じように頼って」
ルチルはそれに頷くと、ユーリの手を強く握った。そして震えた声で呟いた。
“ありがとう。俺もユーリのことが大好きだ”
表情が見えないが、彼は何故か笑っている気がした。ユーリは思わず顔をほころばせ、彼の頭を優しく撫でる。
本当は、頼ってほしいと伝えるのがユーリは少し怖かった。頼るという行為は相手に信頼ができなければ、到底できない行為で、ルチルがそれを拒絶すればユーリに信頼がないことになる。だけど、彼はそれを拒まないでくれた。信じてくれてるんだ。
それが分かった今はとても嬉しい。
「終わったあ？」
「ひぁ！？」
するとユーリの背後からにょっと不満そうなルシファーが顔を出した。
彼は、羽を動かさず宙にふわふわと浮いている。その羽、飾りなのかなとユーリは内心思った。
「もぉ、やだなぁ。いちゃいちゃしちゃってさぁ」
「いちゃ、いちゃ？」
「なーんか、つまんないよねぇ。もうさっさとルチルくん言えばいいのに。情けない」
「うるさい、余計なお世話だ」
ルシファーが来ると、いつもの調子に戻ったらしくルチルは難しげな顔で呟いた。
まあ、いっか。ルチルの本音も多少は聞けたし。そこで、ユーリはふと思う。あれ？ ルシファーさん、なんでここにいるんだろう……間を、置いてユーリはカッと顔が熱くなるのを覚えた。
「ちょっと！ ルシファーさん！ もしかして、聞いてました！？」
「途中からね！ 途中！ ユーリちゃんの『私はルチルが大好きだよ』って辺りから！」
「途中じゃないですよ！ 序盤ですよ、それ！」
「だって、ノアール君構ってくれないし、こっち面白そうだったから」
「真面目に話してたんですよ！ こっちは！」
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自由気ままに生きる難聴の音霧想(プロフ) - 五十鈴さん» お久しぶりです＞＜五十鈴さんのお力もあり無事完結しました。ありがとうございます。そういっていただき光栄です！いえいえ、こちらも最後までご愛読いただき本当にありがとうございました！また機会がございましたらよろしくお願いします。 (2017年5月17日 21時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - ううおおあああコメが遅れたスミマセン完結おめでとうございますぅぅぅ←発狂中お疲れ様でした！もう途中で何度泣いたことか…!!最終的に完結しちゃった事に号泣しましたけど！( ；∀；)素晴らしい作品を有り難う御座いました！(ルチルとルシファーとベル大好きです。) (2017年5月17日 0時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
難聴の音霧想(プロフ) - チェシャ猫さん» いえいえ！ 要望くださってありがとうございます！ ルシファー君はもともと美しいものに執着してる設定の悪魔ですので、あの台詞を言っているとき「ルシファー君っぽいなあ」と思って書いてました(笑) (2017年4月30日 21時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ猫(プロフ) - うおあぁぁぁぁぁ！！！ベルくんとルシファーの絡みありがとうございます！！応えてくださって嬉しい限りです！最後のルシファーの台詞かっこ良すぎです！惚れます！本当にありがとうございました！！！ (2017年4月30日 21時) (レス) id: 785830d201 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - チェシャ猫さん» コメントありがとうございます。私も一年近く書いてきたこの作品が完結したので、寂しい気持ちです（苦笑）この作品を毎日書くことが日課だったので。ベリアル君を気に入っていただき嬉しいです。ベルくんとルーちゃんですね。番外編のほうで二人の絡み書いてみます！ (2017年4月26日 23時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
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