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「私はルチルのこと大好きだよ。本当に。
前も言ったけど私が知ってるのは、優しいルチルだから。私のことを必死に助けてくれるルチルだから。
過去がどうでもあっても、私はルチルを最後まで見捨てないよ」
ユーリがそう言うとルチルはぐっと言葉を詰まらせた。銀色のまつげが震えて、また泣いてしまうんじゃないかと思った。けれど、彼はぐっと唇を結び、やがて震えた溜息を零した。そして、掠れた小さな声で口を開く。
「本当はユーリと出会ったあの日、死のうと思ったんだ。
だけど、殺されるのだけは嫌だった。唯一の残っていたプライドが邪魔したんだ。だから、必死に逃げてた」
ユーリはそれに大きく目を見開いて、息を呑んだ。一方、ルチルはじっとミントティーを眺めている。緑色の面が太陽の光を浴びて反射し、湖面のようにそれは見えた。
「檻から開放されてあったのは、孤独だった。身寄りもないし、俺の存在を知る奴らなんてものもいない。唯一、知っていてくれた龍王たちは俺に傍にいてもいいと言ってくれた。でもあの王は過去に殺しをしていたらしいが、それでいても純粋で優しい方だった。だから、傍にいられる勇気はなかったんだ。それから五百年くらいは、ずっと一人だったと思う。
たまにロイドが気を遣って様子を見に来てくれたこともあったけど、前みたいに仲良く過ごせる自身はなかったんだ。刑に処された間、一番ロイドに迷惑かけてたみたいだし、これ以上、迷惑かけたくなかった。
そんな中だ、
そのとき思った。迷惑ばっかりかけて、憎まれて、俺の存在って必要なのかって。そんな中だった。お前が助けてくれたのは。
優しくしてくれた。一緒にいてくれた。それでいて、今“好きだ”って言ってくれた。だから、ダメだった……」
ルチルはそう言うと、ふっと顔をあげる。
彼は泣いていた。だけども笑ってもいた。
「まだ、死にたくないや」
ユーリは自分のことを最低だと思った。そのときのルチルがとても美しく思えたのだ。一枚の絵画として成り立ってしまいそうなほどに、その彼の苦しそうでもありながら幸せそうな笑みが美しく見えた。
ルチルは、そのまま続ける。
「ユーリが……誰か一人でも必要としてくれるなら、俺はまだ死にたくない」
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自由気ままに生きる難聴の音霧想(プロフ) - 五十鈴さん» お久しぶりです＞＜五十鈴さんのお力もあり無事完結しました。ありがとうございます。そういっていただき光栄です！いえいえ、こちらも最後までご愛読いただき本当にありがとうございました！また機会がございましたらよろしくお願いします。 (2017年5月17日 21時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - ううおおあああコメが遅れたスミマセン完結おめでとうございますぅぅぅ←発狂中お疲れ様でした！もう途中で何度泣いたことか…!!最終的に完結しちゃった事に号泣しましたけど！( ；∀；)素晴らしい作品を有り難う御座いました！(ルチルとルシファーとベル大好きです。) (2017年5月17日 0時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
難聴の音霧想(プロフ) - チェシャ猫さん» いえいえ！ 要望くださってありがとうございます！ ルシファー君はもともと美しいものに執着してる設定の悪魔ですので、あの台詞を言っているとき「ルシファー君っぽいなあ」と思って書いてました(笑) (2017年4月30日 21時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ猫(プロフ) - うおあぁぁぁぁぁ！！！ベルくんとルシファーの絡みありがとうございます！！応えてくださって嬉しい限りです！最後のルシファーの台詞かっこ良すぎです！惚れます！本当にありがとうございました！！！ (2017年4月30日 21時) (レス) id: 785830d201 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - チェシャ猫さん» コメントありがとうございます。私も一年近く書いてきたこの作品が完結したので、寂しい気持ちです（苦笑）この作品を毎日書くことが日課だったので。ベリアル君を気に入っていただき嬉しいです。ベルくんとルーちゃんですね。番外編のほうで二人の絡み書いてみます！ (2017年4月26日 23時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
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