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ノアールの不満げな顔に、ルチルはぐっと言葉を詰まらせる。それに、ノアールはこめかみを押さえて大きな溜息をつくと、お前にも説教したほうがいいか？ と鋭い目つきでルシファーとルチルを一瞥した。それにルシファーは顔を青くさせて「やだぁ！」と後方に、わずかに下がりルチルも少し怯えた様子でノアールを見る。
この二人が怯えるって、ノアールさんの言う説教とはどんなものなのだろう。と、ユーリは少し気になったが、何故か悪寒を怯え気にかけないことにした。
「まあ、ルシファーはあとで確定だな」
「やだって言ってるでしょ！ 年上は慕いなさい！ 優しく！」
「で、ルチル。なんで怒った」
「……俺の昔の話勝手に言ったから」
「まあ、そりゃあ怒ってしょうがないか……」
「ねえ、嘘でしょ？ ノアールくん。僕だけ？ 僕だけ？」
「そうしようか」
「悪魔ぁあああぁああぁああ！ さいってぇええ！」
「悪魔はお前だ。俺は悪魔の称号をもった龍だ。類が違う」
目じりに涙を溜めてノアールを指差し、ギャーギャーと講義するルシファー。そんな彼にノアールは涼しげな顔である。どっちが年上なのかよく分からないが、もしルシファーが本当に年上だとしたら、もう少し落ち着きが払えるようになったほうがいい気がする。
ユーリは、くだらないやりとりで盛り上がる二人を通り過ぎ、不機嫌そうなルチルに近づいた。彼はこちらに気付いたのか、少し目を泳がせた後視線を伏せる。
「ルチル、怪我大丈夫？」
「……ん」
ユーリの問いにルチルはこくんと首を縦に振った。ユーリはそれにそっかと微笑み彼の頬をそっと撫でる。
それにわずかだが、ルチルは赤と金の双眼を見開き、間もなく銀色のまつげを震わせる。そしてかすれた声で「なんで……」と呟いた。ユーリはルチルの言葉に首をかしげた。
「なんで……分かってるのに。分かってるのに」
言葉が、紡がれていくたびルチルの声は震えていく。
“……こんな俺に優しくしてくれるんだ”
その言葉にユーリは息を飲んだ。
彼はそう言うと、歯を食いしばってその場に崩れ落ちる。いつも真っ直ぐだったその瞳からはボロボロと大粒の涙が零れている。一体、なんだというのだ。ユーリはひどく動揺した。
ノアールたちもこちらに近づき、ルチルを見て目を見開く。あたり前である。当のユーリですらうまく状況が把握できていないのだ。
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自由気ままに生きる難聴の音霧想(プロフ) - 五十鈴さん» お久しぶりです＞＜五十鈴さんのお力もあり無事完結しました。ありがとうございます。そういっていただき光栄です！いえいえ、こちらも最後までご愛読いただき本当にありがとうございました！また機会がございましたらよろしくお願いします。 (2017年5月17日 21時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - ううおおあああコメが遅れたスミマセン完結おめでとうございますぅぅぅ←発狂中お疲れ様でした！もう途中で何度泣いたことか…!!最終的に完結しちゃった事に号泣しましたけど！( ；∀；)素晴らしい作品を有り難う御座いました！(ルチルとルシファーとベル大好きです。) (2017年5月17日 0時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
難聴の音霧想(プロフ) - チェシャ猫さん» いえいえ！ 要望くださってありがとうございます！ ルシファー君はもともと美しいものに執着してる設定の悪魔ですので、あの台詞を言っているとき「ルシファー君っぽいなあ」と思って書いてました(笑) (2017年4月30日 21時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ猫(プロフ) - うおあぁぁぁぁぁ！！！ベルくんとルシファーの絡みありがとうございます！！応えてくださって嬉しい限りです！最後のルシファーの台詞かっこ良すぎです！惚れます！本当にありがとうございました！！！ (2017年4月30日 21時) (レス) id: 785830d201 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - チェシャ猫さん» コメントありがとうございます。私も一年近く書いてきたこの作品が完結したので、寂しい気持ちです（苦笑）この作品を毎日書くことが日課だったので。ベリアル君を気に入っていただき嬉しいです。ベルくんとルーちゃんですね。番外編のほうで二人の絡み書いてみます！ (2017年4月26日 23時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
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