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どのくらいたったのだろうか。案の定、奥の棚の一番すみっこから『With respect to the ruler(ルーラーに関して)』という銀の刺繍が施された本が出てきた。古ぼけてほこりを被ったそれは、所々色あせている。ユーリは本を手に取りほこりを雑に払った。
茶色に変わった紙を１枚１枚めくっていけば、事細かな文字でルーラーのことが記されている。ユーリは指で文字をなぞり始めた。
「ルーラーとは龍人のことを指す。人の姿をしているため龍人と呼ばれるが、実際彼らは人間と龍のふたつの姿を持っている。龍人は龍そのものという説もあるが、真相は定かではない。
また彼らは目を合わせたものの時を止める能力を持っているが、それらは本人の意思で操れるらしい。何故、彼らがそんな能力を身につけたのか、それは今から数千年前にさかのぼる。
その昔、人々と龍は共存して生きていた。しかし今から千年ほど前、人間が龍の王を殺したのだ。それからというもの人間は共存していたことが嘘だったかのように龍を殺めはじめた。しかし、龍は人間を傷つけようとはしなかったという。それは彼らが人間を信じていたということなのかもしれない。
やがて龍は数を減らし、たった7匹になった。彼らは考えた。このままだと龍は全滅してしまう、どうにかして人間を止める方法はないのかと。すると彼らの前に白い悪魔が現れた。そして、言ったのだ。
『なら時を止める魔法を作ればいい。これなら人を傷つけることもない。それに蛇であるメデューサが石にできるなら、君たちはもっと美しくできるはずだ』と。
ドラゴンたちは悪魔に言われたとおり、時を止める魔法を作り上げた。やがて、彼らは人に姿を変えひっそりと人間たちを見守っている」
ユーリは眉根を寄せ、地面に腰を下ろした。改めて読んでみたが、少しひっかかる点がいくつかあるのだ。
まず最初に何故人間は、龍を襲ったのだろうか。人と龍は共存していたはずではなかったのか。この書物に龍が人間に手を出したという記述はなかった。それとも、筆者は隠したかっただけ？ 様々な考えが浮かんでくるが、全く持って分からない。
しかしユーリが特に気になったのはそこではなかった。白い悪魔の存在である。なんとなく指でその文字をなぞってみる。
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音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - 五十鈴さん» コメントありがとうございます。お気に召していただきありがたい限りです。今後もゆるい作者ですがよろしくお願いします。 (2016年11月27日 15時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - 私のハートにこのお話がどストライクしました(真顔)めっちゃ面白かったです！(*^-^*) (2016年11月26日 23時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想(プロフ) - チョロ猫さん» コメントありがとうございますm(_ _)m現在、テスト間際ということで更新停止させていただいていますが、これからも楽しんでいただけたらなと思います(*ﾟ▽ﾟ*)ゆるゆるな作者ですが何卒よろしくお願いします。 (2016年6月27日 8時) (レス) id: 7d8ba4b3f5 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ猫 - この小説の雰囲気すごく好きです。話の内容も、優しくて読んでいてとても楽しいです！更新楽しみにしています！！がんばってください！ (2016年6月27日 1時) (レス) id: d16235083c (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@ホラーゲーム製作中(プロフ) - ミカノンさん» ありがとうございます! そう言っていただき光栄です。 (2016年6月12日 10時) (レス) id: cc2ec66050 (このIDを非表示/違反報告)
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