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間もなく青年がルーラーだと、ユーリは気づいた。もう追われているんだと、驚いたと同時にユーリの心に恐怖が押し寄せてくる。
当たり前といえば、当たり前かもしれない。ルーラーは時を止める者。目を合わせれば自分の時は止まってしまうのだ。それは、言ってしまえば「死」に等しいのだ。
ユーリは思わず恐怖で後ずさった……が、ふと気づく。それと同時に恐らくこの青年はもう少しすれば命を落とすかもしれないということになるかもしれない。もし命は助かったとしても、この青年にはこれから先行く当てはあるのだろうか。ユーリは考える。助けるか、助けないか。言ってしまえばたった2択。されどこの選択はユーリの人生に多く関係してくることかもしれない。
その刹那。森の東のほうからパーンという乾いた音が響いた。銃声だ。恐らく、王宮から使わされた騎士の威嚇射撃だろう。
ユーリは咄嗟に青年の腕を取ると無理やり立たせた。
「走って！」
それに青年の黄金と赤が大きく見開かれた。
ユーリは青年を引きずるような形で店に向かい、そのまま彼を中に投げ入れるような形で店の中に詰め込んだ。そしてそれと同時に鍵を閉める。
ぜぇぜぇと息を切らし、ユーリはその場に座り込んだ。どっと今まで感じたことのないほどの疲労が押し寄せてくる。ユーリはまず選択肢なんてものはなかったということに自嘲した。
一方投げられた青年はと言えば、その場に倒れこんだまま小さく唸り声をあげた。どうも起きる力もないらしい。
それにユーリは思わず顔を青ざめさせ立ち上がる。疲れてる場合じゃない。ユーリは青年に駆け寄り負傷していない腕を揺らす。すると青年は声のない悲鳴を漏らした。それにユーリはバッと飛び上がり、ワタワタと辺りを見回し始める。最初に傷を消毒して、綺麗な布で止血をしなければならない。いや、その前に水を飲ませるべきか。
ユーリは立ち上がって青年に「待っててください」と声をかけるとカウンターの奥にある扉の中にひっこんだ。そこはシンプルな木の家具で統一された部屋だった。
ここは普段ユーリがリビングとして使用している部屋である。他にも屋根裏部屋や二階にもいくつかの部屋がある。しかし、一人暮らしのユーリにとっては多すぎる部屋数でここと2階の1室以外は全て倉庫とほこりを被った空き部屋になっていた。
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音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - 五十鈴さん» コメントありがとうございます。お気に召していただきありがたい限りです。今後もゆるい作者ですがよろしくお願いします。 (2016年11月27日 15時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - 私のハートにこのお話がどストライクしました(真顔)めっちゃ面白かったです！(*^-^*) (2016年11月26日 23時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想(プロフ) - チョロ猫さん» コメントありがとうございますm(_ _)m現在、テスト間際ということで更新停止させていただいていますが、これからも楽しんでいただけたらなと思います(*ﾟ▽ﾟ*)ゆるゆるな作者ですが何卒よろしくお願いします。 (2016年6月27日 8時) (レス) id: 7d8ba4b3f5 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ猫 - この小説の雰囲気すごく好きです。話の内容も、優しくて読んでいてとても楽しいです！更新楽しみにしています！！がんばってください！ (2016年6月27日 1時) (レス) id: d16235083c (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@ホラーゲーム製作中(プロフ) - ミカノンさん» ありがとうございます! そう言っていただき光栄です。 (2016年6月12日 10時) (レス) id: cc2ec66050 (このIDを非表示/違反報告)
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