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ああ、そういえば騒がしいのは嫌いだっていってたっけ。人が多ければ、当然周りは騒がしくなる。彼が嫌がるのも無理はないだろう。だけど……と、ユーリは項垂れた。せっかくルチルと出かけられると思っていたのだ。
「それじゃあ私はこれで失礼するわ。ルチルくんも気が向いたら……ぜひ来てほしいものね」
「……考えてみます」
「うふふ、ありがとう。それじゃあ、失礼するわ」
カランはそう言うと、黒い黒曜石のような髪をなびかせて出て行った。
ルチルは間もなくユーリを床にそっと下ろす。機嫌が悪くとも、そこらへんがやさしいのは彼らしい。この短期間でお前に何が分かるんだと聞かれれば困るが……ひとまず、彼が非常に優しいことは理解したし、絶対だと言い張れる。ここまで優しい人そうそういるもんじゃないと、ユーリは思う。
勿論、最初のほう彼を怖がっていたなどという事実は、このときのユーリの頭には微塵も残っていなかった。
どこか、和らいだ赤と黄金がユーリのほうに向く。
「お前は、行くんだろう？」
「行くに決まってるじゃないですか！ ……といいたいところなんですが、日にち見る限り……店、開けておかなきゃなんですよねー」
そうなのだ。この日は運悪く店の開いてる時間と被っていた。とはいっても、この店は7日に1日の休みである。少し考えれば、都合が悪いかもしれないという日が大半だということに気づくだろう。しかし、ユーリのどこか平和的な思考では気づかないのも無理はないかもしれない。
ルチルもそんなユーリに「馬鹿か」と眉根を寄せた。うう……自分でも分かってますよ。ユーリは軽く俯く。
「本人にすぐ確認して聞けばよかったものを……」
「し、仕方ないじゃないですか。それに、今考えたらそんな結婚式にいけるような服なんて持ってないですし……うう、どうしよう」
それにルチルは「はあ？」と呆れたと言わんばかりに声を上げた。かと思えば、頭を抱え大きく溜息をつく。
何も……そこまで呆れる必要ありますか？ 彼の言動に心がちくちく痛むのを覚えた。ユーリもメンタルは強いほうじゃない。そんな反応されれば……無論、快くは思わない。
「……店は、俺が店番してるからいいとして」
「え？」
「服は……どうしたものか」
「あ、あのルチルさん」
「なんだ」
ユーリが焦って彼に声をかければ、ルチルは不思議そうな顔で小首を傾げた。
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音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - 五十鈴さん» コメントありがとうございます。お気に召していただきありがたい限りです。今後もゆるい作者ですがよろしくお願いします。 (2016年11月27日 15時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - 私のハートにこのお話がどストライクしました(真顔)めっちゃ面白かったです！(*^-^*) (2016年11月26日 23時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想(プロフ) - チョロ猫さん» コメントありがとうございますm(_ _)m現在、テスト間際ということで更新停止させていただいていますが、これからも楽しんでいただけたらなと思います(*ﾟ▽ﾟ*)ゆるゆるな作者ですが何卒よろしくお願いします。 (2016年6月27日 8時) (レス) id: 7d8ba4b3f5 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ猫 - この小説の雰囲気すごく好きです。話の内容も、優しくて読んでいてとても楽しいです！更新楽しみにしています！！がんばってください！ (2016年6月27日 1時) (レス) id: d16235083c (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@ホラーゲーム製作中(プロフ) - ミカノンさん» ありがとうございます! そう言っていただき光栄です。 (2016年6月12日 10時) (レス) id: cc2ec66050 (このIDを非表示/違反報告)
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