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勢い任せのほうが正解かもしれない。体当たりに似た状態で、ルチルの背に飛びついた。勢いあまりすぎて自分の身も多少痛いが、それ以上にルチルが地味に悲鳴をあげたのでしまったと少し青ざめる。ど、どうしようと視線を漂わせ、少し距離を置くとルチルから離れた。
ああ、うまくいかない。どうして、こうもうまくいかないのだろう。こんな人に何か伝えるということは難しいものだっただろうかと、俯く。
「……ごめんなさい」
ユーリが零したのはそんな言葉だった。言いたいのはこんなんじゃない。
思わずその場に崩れ落ちた。人と暮らす時間が少なかった、それが招いたこと。それは伝えられないということだった。
思えば教会での生活も共に暮らすという言葉は似つかなかったかもしれない。ユーリはいつも一人で、周りとは馴染めなかった。食事をするのも、寝るのも、遊ぶときも隅だった気がする。どこか臆病で、いつも何かが言葉を憚っていたのだ。ああ、今からじゃないずっと、ずっと昔からだったのだ。怖くて、知られるのが怖くて……。
目の前に銀が静かに波打つ。そして、やはりどこか呆れかえった様な、それでいてどこか優しい金と赤とユーリを見つめる。驚いて顔を上げれば、その色と視線が絡む。
「……あ、の……」
「俺は……別に王宮騎士だとかはどうでもいい。死んだら死んだでそれで終わりだし、それが自分の運命だと受け止めるつもりでいる。
……だが、お前がこうしたのは何かあってのことだろうと俺は認識する。だから、聞く。ユーリは何がしたい。俺に何をしてほしい」
恐らくルチルはどこか……いや、確かにユーリの想いに気づいているのだろう。まっすぐなその揺らがない目でじっとユーリを見つめていた。
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音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - 五十鈴さん» コメントありがとうございます。お気に召していただきありがたい限りです。今後もゆるい作者ですがよろしくお願いします。 (2016年11月27日 15時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - 私のハートにこのお話がどストライクしました(真顔)めっちゃ面白かったです！(*^-^*) (2016年11月26日 23時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想(プロフ) - チョロ猫さん» コメントありがとうございますm(_ _)m現在、テスト間際ということで更新停止させていただいていますが、これからも楽しんでいただけたらなと思います(*ﾟ▽ﾟ*)ゆるゆるな作者ですが何卒よろしくお願いします。 (2016年6月27日 8時) (レス) id: 7d8ba4b3f5 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ猫 - この小説の雰囲気すごく好きです。話の内容も、優しくて読んでいてとても楽しいです！更新楽しみにしています！！がんばってください！ (2016年6月27日 1時) (レス) id: d16235083c (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@ホラーゲーム製作中(プロフ) - ミカノンさん» ありがとうございます! そう言っていただき光栄です。 (2016年6月12日 10時) (レス) id: cc2ec66050 (このIDを非表示/違反報告)
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