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「……あの……怪我、大丈夫ですか？」
ユーリがそう問いかければ、青年は静かに頷いた。瞼にかかった銀色のまつげが朝日のもと、
青年は、静かにユーリに向き直る。
「……恩に切る。ただ……」
青年は気まずそうに眉根を寄せ、目を逸らした。それにユーリは首を傾げる。何かきまずいことでもあったのだろうか、とユーリは釣られるように眉根を寄せた。
「申し訳ないが、長居するわけにはいかないんだ。追われてる。それと助けられたという記憶が思い出せない。すまん」
そう言って青年は銀色の睫がかかった目を閉じた。長いその睫は彼の頬に、陰を作る。それは青年の心を表しているようだった。
多分、記憶は傷や色々な記憶でかき消されてるのだろう。それは仕方ないことである。まあ、青年がなんいせよ無事でよかったとユーリは思う。
恐らく青年が言う追ってきてる人物というのは、間違えなく昨日の騎士団だろう。彼は、きっと私に迷惑をかけないように気遣ってるに違いない。しかし、その迷惑はもうすでに昨日の時点で一度終わってるのだ。ユーリは思わず目を逸らしながら口もごりつつ呟いた。
「……え、ええと……その、追っ手の方……昨日来てなんとかあしらったら帰りました」
「は？」
急に青年の声色が低くなった。顔がひきつるのを覚えながら、ユーリは青年に昨日のことを話した。自分が青年を勢いのままに助けたということ、王宮騎士が来て慌てて雑にあしらったこと……青年がルーラーだと薄々分かってること。合間に「お前は馬鹿か」と、青年の冷たい返しが入ったが聞こえていないことにした。
青年は頭を抱え、大きく溜息をつく。
「……つまり、お前は自分にも害が及ぶかもしれないということを視野に入れつつ俺を助けたわけか」
「薄々ですけど、はい」
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音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - 五十鈴さん» コメントありがとうございます。お気に召していただきありがたい限りです。今後もゆるい作者ですがよろしくお願いします。 (2016年11月27日 15時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - 私のハートにこのお話がどストライクしました(真顔)めっちゃ面白かったです！(*^-^*) (2016年11月26日 23時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
音霧想(プロフ) - チョロ猫さん» コメントありがとうございますm(_ _)m現在、テスト間際ということで更新停止させていただいていますが、これからも楽しんでいただけたらなと思います(*ﾟ▽ﾟ*)ゆるゆるな作者ですが何卒よろしくお願いします。 (2016年6月27日 8時) (レス) id: 7d8ba4b3f5 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ猫 - この小説の雰囲気すごく好きです。話の内容も、優しくて読んでいてとても楽しいです！更新楽しみにしています！！がんばってください！ (2016年6月27日 1時) (レス) id: d16235083c (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@ホラーゲーム製作中(プロフ) - ミカノンさん» ありがとうございます! そう言っていただき光栄です。 (2016年6月12日 10時) (レス) id: cc2ec66050 (このIDを非表示/違反報告)
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