そういう時間 ページ2
「「え」」
私たちの声が重なる。
立ちすくんだまま私は緑谷さんを見る。
「本当に大嫌いなら『許せない』でいいと思う。
……でも君たちはとても優しい人だから、待ってる…ように見える。」
「そういう時間なんじゃないかな。」
優しい光をたたえた瞳。
やっぱり私、緑谷さんに助けられてる。
ここで泣くのも情けなくて、グッと唇を噛み締めた。
緑谷さん……私、優しくなんかないよ。
さっきみたいに、波風立てないように生きてきただけ。
とっても無責任なの。
待ってるフリして、お父さんや他の家族が歩み寄ればそれと同じ歩数だけ距離を取るの。
過去に縛られて、前を向けずに自分の傷を自分で抉って酷くしてるだけ。
「ありがとう、緑谷さん。」
そう言って、部屋を出た。
「……聞いてたんだ。」
「ああ…」
「帰ろ。」
障子の影にいた夏兄の手を引く。
出て行ったのに律儀にこんな時間まで留まるなんて、私より夏兄の方がよっぽど優しい。
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くじら(プロフ) - めっちゃ好こです！更新頑張ってください！ (4月5日 8時) (
レス) @page30 id: 85541f6d4c (このIDを非表示/違反報告)
爪楊枝 - 読んでいて、すごく楽しいです！！ (3月29日 8時) (レス) @page30 id: ee4a2d718e (このIDを非表示/違反報告)
餅つき団子(プロフ) - アップルパイさん» ありがとうございます！感情移入して読んでくださりとても嬉しいです！亀更新ですがこれからもよろしくお願いします。 (2月17日 0時) (レス) id: 2a377f2d71 (このIDを非表示/違反報告)
餅つき団子(プロフ) - 名無し47183号さん» ありがとうございます！亀更新で本当に申し訳ありません…！これからも応援していただけると幸いです！ (2月17日 0時) (レス) id: 2a377f2d71 (このIDを非表示/違反報告)
餅つき団子(プロフ) - 錫也さん» ありがとうございます！荼毘くんと逃避行していたら今頃…… ご愛読ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2月17日 0時) (レス) id: 2a377f2d71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：餅つき団子 | 作成日時：2023年3月7日 17時
