伊黒小芭内 ページ30
ある任務で、槇寿��は八丈島へ向かった。風光明媚な山と海とは裏腹に島全体には淀んだ鬼の気配が漂っていた。
まだ瓦斯灯もない島は、日が落ちると辺りは真っ暗になる。この島ではある女系一族のみ繁栄を極め、他の者はその一族に怯えながら暮らしを営んでいた。
離島への単独任務は、日程的にも体力的にも厳しい任務ではあった。しかし、他の隊士の前で炎柱を演じる必要もなく、また自身の子へ辛く当たり、その事で更に自分を責める苦しさから逃れられた気がした。
「鬼のいない世界で、この島に瑠火と来たかった」
叶うことのない願いを槇寿��は一人、ポツリと呟いた。
その時、この春から中学校へ通い始めた杏寿��と同じ年回りの子供が鬼から逃れ必死で走ってくる姿が見えた。
「炎の呼吸・参ノ型 気炎万象」
あと一歩、遅かったら少年の命はなかった。槇寿��はその少年を連れて帰り、お館様の裁量の元、しばらく炎柱邸で静養することになった。
＊＊＊
失意の底にいるとはいえ、炎柱である槇寿��の元には休むことなく任務が入る。静養中の小芭内は必然的に、杏寿��らと過ごすようになった。
・
小芭内は朝から庭に立ち、空を見上げている。
十三歳になるまで、こんなに広い空も暖かな太陽も知らなかった。
「小芭内！朝餉の支度ができたそうだ！共に食べよう！！Aの作る飯は今日も上手いぞ！！」
「一緒に木に登ろう！その方が小芭内の好きな空に近づくぞ！」
煩いほどに真っ直ぐに自分と向き合ってくれる年の近い弟。
「小芭内くん、これしか食べないの？もっと食べなきゃ力つかないよ！」
「えっ？女の子苦手なの？じゃあ、私からは話しかけないようにするね！」
お節介な程、自分を気にかけてくれる妹。
そして、二人からの愛情を受け無邪気な笑顔を見せる一番下の弟。
この家族には嘘がない。この
杏寿��が小芭内に声をかける。
「君は何か遠慮してないか？本当の家だと思って暮らしてくれ！」
「私も槇寿��様に助けられて、ずっと此処でお世話になってるのよ。小芭内くんが、そんなんじゃ、私が図々しいみたいじゃない！」
話した所で過去は変わらない。だが、二人に話さずにはいられなかった。
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猫巻(プロフ) - 桃平さん» 今回は冨岡さんを多めに登場させる予定です😀冨岡さん、あんまりお喋りが得意じゃないから「難しいなあ」って、思うんですが、カッコいいのにどこか天然で可愛い人ですよね😃💕 (2021年10月16日 0時) (
レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - 冨岡さん登場😳✨夢主ちゃんも隊士になり、これから煉獄さんとどんな展開になっていくのか楽しみです✨✨ (2021年10月15日 14時) (レス) @page50 id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 衣世さん» 衣世様、もう信じられないくらいカッコいいですよね！制作側に煉獄さんガチがいるとしか思えませんね💕 (2021年9月26日 14時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 羽織わさっ！わかります！ぎゃあぁぁぁ(*/∀＼*)ニヤニヤが止まらないですよねっ！！ (2021年9月26日 10時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平さん、おはようございます😃ホント、楽しみですね！おこがましいですが、こっちの煉獄さんも公式様に負けないくらいカッコよくできるよう頑張ります🙋 (2021年9月26日 9時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫巻 | 作成日時：2021年7月7日 2時
