あの日の炎 ページ1
肌に湿気が絡み付くような蒸し暑い夏の日。
「おとうさま、おかあさま。おやすみなさい」
Aは、寝室へと向かう。今年で五歳を迎えるという年齢で一人で眠ることに些かの寂しさを感じながら いつものように眠りに落ちた。
めったなことで夜に起きないAが、何故か寝苦しさに目を覚ます。体が汗ばんで 酷く喉が乾いている。
「お水でも飲もう」
台所へ向かおうと部屋を出た瞬間 バリッ、ボリッと骨を砕くような音が聞こえる。
「野良犬が、外を彷徨いてるのかな？でも この音、家の中から…？」
音のするほうへ 足を忍ばせ歩く。この音は、両親の寝間から出ているようだ。不審に思ったAが声をかける。
「おとうさま、おかあさま」
返事はない。恐る恐るAが襖を開けると、そこには体を引き千切られ、血塗れになった両親の亡骸。そして それを食す、異形の生物が存在していた。
初めて眼にする残酷な光景。頭は逃げろと命令するのに、体が言うことを聞かない。やっとの思いで半歩後ずさったその時、ミシッと床が軋む。その音に気付いた鬼がAの方を振り向く。
「ヘヘッ…まだ、いたか。腹の足しにもならねえ大きさだが、柔らかくて旨そうだ」
必死で逃げようとするが腰が抜けて立てない。這いつくばったAに鬼が覆い被さった。
その時、
「炎の呼吸 壱ノ型 不知火」
じめじめとした不快な夜に 夏の太陽の様な鮮やかな一閃の炎が暗闇を照らした。
首を吹き飛ばされた鬼の体はハラハラと塵になって消えた。
金に朱の入った髪を靡かせた大きな背中がAを振り返る。
「到着が、遅れて済まなかった。怖かっただろう」
親を失った悲しみか、緊張の糸が解けたためか、自分がどんな感情なのかも分からないまま、Aは初めて会った この男に抱きついて泣きじゃくった。
男はAを抱き締めた後
「ご両親は、本当に申し訳なかった。俺の名前は煉獄槇寿��。君は？」
「A。おじさんは悪くないよ。悪いのはアイツだよ」
まだ涙で濡れた瞳のAが槇寿��の顔を覗き込む。
「Aちゃん、ありがとう…。Aちゃんの周りが落ち着くまで、暫くうちにおいで」
槇寿��は、不安で震えるAを抱きかかえ自宅に戻った。
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猫巻(プロフ) - 桃平さん» 今回は冨岡さんを多めに登場させる予定です😀冨岡さん、あんまりお喋りが得意じゃないから「難しいなあ」って、思うんですが、カッコいいのにどこか天然で可愛い人ですよね😃💕 (2021年10月16日 0時) (
レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - 冨岡さん登場😳✨夢主ちゃんも隊士になり、これから煉獄さんとどんな展開になっていくのか楽しみです✨✨ (2021年10月15日 14時) (レス) @page50 id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 衣世さん» 衣世様、もう信じられないくらいカッコいいですよね！制作側に煉獄さんガチがいるとしか思えませんね💕 (2021年9月26日 14時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 羽織わさっ！わかります！ぎゃあぁぁぁ(*/∀＼*)ニヤニヤが止まらないですよねっ！！ (2021年9月26日 10時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平さん、おはようございます😃ホント、楽しみですね！おこがましいですが、こっちの煉獄さんも公式様に負けないくらいカッコよくできるよう頑張ります🙋 (2021年9月26日 9時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫巻 | 作成日時：2021年7月7日 2時
