帝都任務4 ページ48
杏寿郎を見送り、部屋へ戻った。まだ残る心臓の鼓動と顔の火照りに杏寿郎がいかに特別な存在かを嫌というほど思い知らされる。少年のような笑顔はそのままに、いつの間にか杏寿郎は大人になっていて、私を包んだ体や手、その匂いに「男の人」を感じた。その日は動揺から夕餉の支度でも危うく手を切りそうになるわ、味噌汁を煮詰めてしまうわで千寿郎に心配をかけてしまった。もう思春期の入口にいる千寿郎も、何かを勘付いているのかもしれない。
夜も離れに戻り、いつものように布団に入る。気がつけば人差し指と中指で自らの唇に触れ昼間の感触を思い出す。そして瞳を閉じれば、昼間の切なげな表情の杏寿郎と、今まさに帝都で鬼と対峙しているであろう杏寿郎の姿が交互に浮かび、更に目は冴える。
「杏寿郎なら大丈夫だよね、必ず帰ってきて。そしたら私、杏寿郎に伝えたいことがあるの…。私、杏寿郎のことが好き…」
小さな窓から月を眺め、寝間着の襟元をギュッと握りしめた。
＊＊＊
「それでは手筈通り二人一組で行動してもらう！」
任務を共にする隊士らに指示を出す。
甘露寺が少年とぶつかってしまった。やはり帝都は人が多い。この場で鬼の攻撃があれば被害は甚大なものになるは間違いない…。
ドンッ！！
隊士たちが狼狽える。何だ、この爆発は…。
A、いよいよ戦いの始まりだ。
杏寿郎の胸にAの顔が思い浮かぶ。思わず抱きしめた体はしなやかで、手入れをされた髪や肌、柔らかな胸にAが美しい女性に成長したことを知った。
A、君なら動こうと思えば動けた筈だ。何故、逃げなかった？自惚れてもいいだろうか？帰ったら、君の気持ちを教えて欲しい、答え合わせをしよう。
俺は建物の屋上に立つ鬼の元へ跳んだ。瞳に刻まれた「下・弐」。奴は何故か俺に固執している。柱を屠る程の力を持つ鬼舞辻直属の配下の鬼。激しい一騎討ちの末、俺は「玖ノ型・煉獄」を放った。
遠のく意識の中で「炎柱になる」との約束を果たした母へ想いを馳せる。そして、独学で炎呼吸を習得することに挫折しそうになった時も傍らで自身を支え続けてくれたAを思った。
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猫巻(プロフ) - 桃平さん» 今回は冨岡さんを多めに登場させる予定です😀冨岡さん、あんまりお喋りが得意じゃないから「難しいなあ」って、思うんですが、カッコいいのにどこか天然で可愛い人ですよね😃💕 (2021年10月16日 0時) (
レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - 冨岡さん登場😳✨夢主ちゃんも隊士になり、これから煉獄さんとどんな展開になっていくのか楽しみです✨✨ (2021年10月15日 14時) (レス) @page50 id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 衣世さん» 衣世様、もう信じられないくらいカッコいいですよね！制作側に煉獄さんガチがいるとしか思えませんね💕 (2021年9月26日 14時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 羽織わさっ！わかります！ぎゃあぁぁぁ(*/∀＼*)ニヤニヤが止まらないですよねっ！！ (2021年9月26日 10時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平さん、おはようございます😃ホント、楽しみですね！おこがましいですが、こっちの煉獄さんも公式様に負けないくらいカッコよくできるよう頑張ります🙋 (2021年9月26日 9時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫巻 | 作成日時：2021年7月7日 2時
