80話 ページ33
「……っリドル！？お母様はこいつにとんでもない暴行を受けたのよ！？怖くて一緒に居られないから別居していると何度も言ったでしょう！？」
「守りますので」
リドルはそう言って、自らの母親へ微笑みかけた。
その仕草に、母親は少々機嫌を直したらしく。
「……リドル、守ってくれるのね？」
「はい、勿論です。これ以上の暴力は絶対に許しません」
「かわいいリドル、随分頼れる男になったのね。……ホリデーにあちらの家に行っていたおかげでホリデーの分の課題が丸々残っているけれど、あなたなら学校が始まるまでには終わらせられそうね」
「……はい」
母親の足から力が抜け、扉がゆっくりと開く。
手が自由となったAは、自由になった手を軽く振って、目を細めて、視線を下に下げて。
「……お久し振りです、お母様」
「……リドル、Aの手を後ろ手で……魔法で拘束していてくれる？恐ろしいわ」
「……っ……A……？」
「……いいよリドル。お母様の反応も当然だ」
リドルは少し迷ってから、……それでも、Aの後ろ手に回していた手を、ハート型の枷で拘束した。
「そこに座りなさい」
「はい」
部屋に入ってすぐの場所に座るよう命じられ、手を拘束されたままAは扉を閉め、正座をした。
「まず何か言うことがあるでしょう」
「……あの時は、本当に申し訳ございませんでした、お母様」
「……それで？」
「……」
それで？と先を促されたところで、先がなかったのだろう。Aは虚をつかれたような表情をする。それに母は溜め息を吐き。
「……リドル、この親不孝者が私に何をしたか忘れているようだから、思い出させてあげて」
「え……？」
「上手にできたら、門限を破り果ては無断外泊をしたこと、連絡に即座に反応しなかったこと……全て不問にしてあげてもいいわ」
「……」
「覚えているでしょう？私がこいつに何をされたか」
そう言いながら母親は、Aの前へつかつかと歩き目の前で膝をついて、Aに張り手を食らわ──せそうになったところを、リドルがAと母親の間に身を滑らせ、間一髪で母親の手を掴んで止めた。
「リドル？」
「お、お母様、待ってください……」
そう言ってリドルは、眉を顰めて、苦しげな表情をして、手を拘束されているAの方へ向いて。
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功徳(プロフ) - オパールさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました🥰他の作品でもお待ちしてます🥰 (11月10日 20時) (
レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - 2人ともかっわいい…。溶ける！素晴らしい作品を作ってくれて、本当にありがとうございますっ！ (11月10日 20時) (レス) @page47 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - Shiroさん» ｳﾜｰありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいすぎる……😚😚😚好き…… (2023年1月14日 23時) (レス) @page17 id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
Shiro(プロフ) - 初めまして、コメント失礼いたします。素晴らしい作品をありがとうございました！！読み進めていくうちに心が抉られ揺さぶられ、感動の連続でした。心情を細やかに書き出すことのできる語彙力・文章力、私も見習いたいです。本当に素敵な作品でした！✨ (2023年1月4日 2時) (レス) @page47 id: 033ac6eba0 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - チョコドーナツさん» お読みいただきありがとうございましたすぎる……！！！🥰🥰🥰タイトル回収のとこ盛り上がると思ってたのでめちゃ嬉しいです🥰🥰🥰ﾔｯﾀｰ‼️ (2022年8月1日 12時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
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