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61話 ページ14

「どうしたぁ、リドル。ここに居るぜ」

「うん……A、A」

「お前手冷たいなぁ。よしよし、何があったか言ってみな?」


Aの優しい声音に、酷く、酷く安心させられてしまって。

リドルは。


「ボク、キミを責めるつもりは全くないからね」

「……うん」

「……薬、見ちゃった」


Aの手が止まる。背中の筋肉がぴくりと震えたのが手から伝わる。

しかし、Aは。先ほどまでよりスムーズに動かなくなった手で、それでもリドルの頭を撫で続けるから。


「A、いいんだよ。いいんだ。いいんだよ」

「……ごめん」

「謝らないでおくれ。いいんだよ。全部わかってるから、もういいから」


Aが弟である、守られる立場にいる自らに自分の弱い部分を見せられなかったことも、それでもそれをちゃんと負い目として持っていたことも、自らに気を遣わせるのが嫌で、頼られなくなるのが嫌で、同時にそれが許せなかったことも。

全て、全てリドルは分かりきっていた。リドルがそれを分かりきっていることを、Aはリドルの声音で分かってしまった。

それは強い痛みを伴ったが。


「大好きだよ、A」


リドルはそれ以外何も言わなかった。そのことに関して何も言わないで欲しかった、触れないで欲しかった、でも隠しておくのも申し訳がなく思えたAの心を読んだかのように、それ以外何も言わなかった。

だから、Aは。

一つ呼吸をして、胸の苦しさをマシにして。


「……お前に話したいことがあるんだ」


そう、少しも話したいなどとは思っていない掠れた声音で──言った。

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功徳(プロフ) - オパールさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました🥰他の作品でもお待ちしてます🥰 (11月10日 20時) (レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - 2人ともかっわいい…。溶ける!素晴らしい作品を作ってくれて、本当にありがとうございますっ! (11月10日 20時) (レス) @page47 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - Shiroさん» ウワーありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいすぎる……😚😚😚好き…… (2023年1月14日 23時) (レス) @page17 id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
Shiro(プロフ) - 初めまして、コメント失礼いたします。素晴らしい作品をありがとうございました!!読み進めていくうちに心が抉られ揺さぶられ、感動の連続でした。心情を細やかに書き出すことのできる語彙力・文章力、私も見習いたいです。本当に素敵な作品でした!✨ (2023年1月4日 2時) (レス) @page47 id: 033ac6eba0 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - チョコドーナツさん» お読みいただきありがとうございましたすぎる……!!!🥰🥰🥰タイトル回収のとこ盛り上がると思ってたのでめちゃ嬉しいです🥰🥰🥰ヤッター‼️ (2022年8月1日 12時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わたし | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月25日 7時

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