君が笑えたらSnowMan《紅一点》

＊ 今は信じるだけ ページ5

宮舘 side .








「 …嘘だろ。倒れたの？」


渡辺〈 うん。今病院いるんだけどさ、〉








俺も翔太も休みだったから、

久々にご飯に行く約束をしていた。




そんな翔太から

待ち合わせの1時間前に来た電話。








急用でも出来たのかと思ったら

Aが倒れたって連絡で、




思わず耳を疑った。








.








聞くところによると、




スタジオで自主練してたら

たまたまAもいたんだって。








そのまま帰ろうとしたけど、




俺たちの食事に誘おうと思って

Aのところに戻ったらしい。








渡辺〈 そしたら血流して倒れててさ…。〉


「 スタジオはどうしたの？」


渡辺〈 Aの気持ち考えたら
俺に掃除されるの嫌だろうなって思って、〉








どうやらデリケートな話で

翔太なりに気を遣ったらしい。




だから申し訳ないと思いながらも

女性の清掃員にお願いしたって。








.








「 …それで、Aは？」


渡辺〈 まだ涼太にしか言ってない。
とりあえず山ちゃんには連絡するけど、〉








救急車で運ばれたまま

まだ処置室から出てきてないらしい。




だから翔太も分からないみたいで。








「 俺も行こうか？」


渡辺〈 いや、…Aのことだから
あんま大事にしたくないかも。〉


「 そっか、…そうだな。」








まだ何か分かったわけじゃないのに

勝手に騒ぐのも可哀想か。




せっかく心開いてくれたのに、

また距離が出来たら意味がない。








「 …Aのこと、任せたよ。」


渡辺〈 うん。ありがとうな。〉








.








最近本当に顔色も良くて

Aも久しぶりに楽しそうだった。








…だからこれ以上

Aを苦しめないでくれと、




今はただ祈ることしか出来なかった。

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