＊ 本当のはじめては ページ10
A side .
女の意地というか、私の意地というか、
人間ってすごいんだなって思った。
だって昨日40度近くまで上がってた熱が、
もう平熱近くまで下がったんだもん。
山ちゃんあと30分ぐらいで行きますね!
その時ちょうど
山ちゃんからのメッセージが来て、
『 ありがとう。』と短く返した後
手鏡をそっと覗いた。
…血色悪い気がするけど、
まあスッピンだし大丈夫だよね。
.
未だに話す勇気はなかった。
山ちゃんに気付かれるのは
時間の問題な気がするけど、
せめてメンバーだけには隠したくて。
なぜなら
思い出すのは6年前の記憶。
…初めて、病院に罹った日の記憶。
『 治ったと思ったのになあ…。』
：
高校2年生の春、
新学期を迎えて早々
滅多に風邪を引かない私が熱を出した。
あの時も確か40度近かったはず。
めまいと貧血で動けない私を
ママは急いで病院に連れて行ってくれて。
『 え… なにそれ、』
そこでも同じように検査を受けて、
言い渡されたのは血液の病気だった。
名前はなんだっけ…
なんとかかんとか性、貧血。
無理。
6年も前のこと覚えてないし
どうせ後で言われると思うし。
とりあえず自分で自分の血液を壊す
厄介な病気だった。
常に貧血、めまい、動悸に襲われて
学校には行けたけど本当にしんどくて。
それから通院して数値が安定するまでは
1年近くかかったのに、
…再発だけは願いたくなかった。
.
山崎「 夏目さん…！遅くなりました！」
『 山ちゃん、急ぎ過ぎだよ。笑 』
そんなことを考えていたら、
山ちゃんがめちゃくちゃ息きらして
病室まで走ってきてくれた。
山崎「 大丈夫ですか？」
『 うん、大丈夫。』
そんな山ちゃんに
目一杯の笑顔を作る。
強がることだけは、昔からの特技だった。
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美紀 - SnowMan大好きです最高です (2020年6月11日 20時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
れいか(プロフ) - とても素敵な作品に出逢えたと思っています。毎回楽しみにしています。そして占いツクールでこうして何か作品コメントを残すのは初めてです。負けないでください。酷い評価をする人はいるかもしれませんが、私は全力で応援しています。長文、失礼致しました。 (2020年6月6日 2時) (レス) id: 334483bcb4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん(プロフ) - 初めて読ませていただきました。私は応援してます。 (2020年6月5日 14時) (レス) id: 59b48e649d (このIDを非表示/違反報告)
莉乃 - めっちゃ面白くて一気読みしてまいましたｗうちはこの作品」めっちゃ好きなんでこれからもがんばってください (2020年6月3日 15時) (レス) id: 5eefd24106 (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - お話が書けるのが凄いと思うので、気にしないで頑張って下さい。私なんか、話は出てくるけど文章に出来ないので・・・。 (2020年6月3日 14時) (レス) id: c78cb37e80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：望穂
| 作成日時：2020年5月30日 20時
