プロローグ2 ページ3
家族が欲しかった
僕を守ってくれる両親と兄や姉
僕を慕ってくれる妹や弟
それを作るために僕は血を与えて家族を作った
顔を似せて偽りの家族を作った
でも皆、僕より弱く僕を守れなかった
僕を恐れて愛してくれなかった
自ら絆を断ち切った僕にはどうしたらいいのか分からなかった
だから傷つけて恐怖で縛り従わせた
それに人間を喰う事に戸惑いなんてなかった
鬼にならなければ僕は歩くことも出来ずただ、死 を待つだけだったから
自分の足で立って自由に動けるのはとても楽しかった
でも、僕は鬼で絶対悪だったから
人間に狩られて終わった
最後に抱きしめてくれた父と母の温もりはとても温かかった事を覚えている
鬼になって2人を手にかけたのに
笑って抱きしめてくれた
……おかしい
僕は人間なんか食べないし両親を殺 してない
もうすぐ弟が生まれる
誰かを無理やり従わせた事なんてない……
目が覚めるとそこは見慣れた自分の部屋の天井
先程見た偽りの家族の顔が目に浮かぶ
確かに彼らは家族だった
カゾクと言うなの紛い物であった
……ああ
これは前世の記憶
僕は沢山の人を苦しめて傷つけて殺 した
後悔した
なんでそんな事をしてしまったのかと
ただ、母が最後に言った言葉
『丈夫な体に産んであげられなくて…ごめんね』
が頭の中をぐるぐると回る
今世は丈夫な体で過ごしている
家族も温かい
今なら分かる
これが本当の家族で本当の絆
前世の両親のくれた愛情も今なら痛いほど分かる
償おう…過去の罪を
この世界でのことでは無いけれど
それでもこの世界で生きて記憶が戻った
なら僕のやるべき事はひとつだ
この事は話さないでおくべきだろう
でもしのぶには…しのぶには話そう
きっと彼女なら話を聞いても気味悪がったりしないはずだ
明日はしのぶと会う日だから
そう決めて空に浮かぶ月を見た
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北条花乃 - 冨岡さんの冨、そしてプロローグの子供が間違ってますよ。冨岡さんは点がないほうで、子供はこだもとなってました。細かくてすみません、もしワザとやったのなら申し訳ありません。ただコメントしてみました。更新頑張って下さい、応援してます (2020年3月25日 2時) (
レス) id: a10149ff31 (このIDを非表示/違反報告)
AYAAYA(プロフ) - 累くんの両親、服飾系!? (2019年10月18日 20時) (レス) id: df90ade64c (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年10月17日 22時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅じそつくね | 作成日時：2019年10月17日 22時
