救済20 ページ21
離には物がほとんどなく後で政府に問い合わせねばと話し本丸の方を見る。
殺気立っているのが良くわかるほど重く焼け付くような空気がこちらにも伝わってくる。
「主さん、何でわざわざあんな言い方したの？特にいち兄や鶴丸さんは過激派だよー？」
そう言いながら手ぐしで髪を整える彼に微笑みながら視線を向けた。
「あれぐらいハッキリ言わなければ分かっていただけないと思ったからですよ」
そこにお供の狐が質問した。
「主殿はこの後如何するおつもりですか？本丸に行けば即座に一期一振殿か鶴丸国永殿に切られてしまうやもしれませんよ？」
お供を撫でながらクスクスと笑うと
「ご安心ください。私はちょっとやそっとじゃ死にませんから」
その言葉に明石国行が少し怒ったように言った。
「主はん、いくら死なないゆーても痛みはあるやろ？女子が自分から傷作りに行くなんて…自分等が守ります。あんたはこれからは守られとればええ」
ちらりとこちらだけ見て彼はそう言った。
怒らせてしまっただろうか？
「国行…」
そう名を呼ぶと彼は少し顔を上げ嬉しそうにやっと名を呼んでくれたと笑った。
無意識で呼んでしまった名前だったが乱も自分も乱でいいと言ってくれた。
鳴狐は少し寂しそうにお供を撫でている。
「鳴狐様…よろしければ鳴と呼んでもよろしいでしょうか？」
そう聞くと嬉しそうに手を狐にして微笑んでくれた。
「主殿！鳴狐もとても喜んでおります！ありがとうございます！」
お供には毎日のブラッシングを約束した。
さて、と話を戻す。
「私が自由に動ける期間は少ない…多少傷つくのは仕方の無いことでしょう…今日は皆様もお疲れでしょうから…夜が開けてから…巳の刻に訪ねましょう」
それに返事をしてその日は皆で雑魚寝である。
紫はこんのすけにとりあえず布団と食料を頼もうと決め鳴狐の隣に横になり乱に抱きしめられながら眠った。
明石国行は寝ずの番である。
いつ、誰が奇襲してくるか分からないという理由で交代制で寝ずの番をすることに決めたのだ。
その頃本丸では平和な時間が流れていた。
大広間に集まり食事をとる。
手入れ前で来ることの出来ない者達も沢山いるが静かな時間が流れている。
こんなに平和なのはいつぶりだろうかと誰かが呟いた。
皆の顔を見たのはいつぶりだろうかと綺麗な姿なのはいつぶりだろうかとポツリポツリと呟いた。
ラッキーカラー
あずきいろ
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凛々 - 明石、ここでも寝てるのか...(ToT) (2019年10月24日 16時) (
レス) id: 9f94443348 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです！続きが気になります！続き頑張って下さい！ (2018年11月25日 16時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
桜美舞 - めっちゃ続きが気になります！更新頑張って下さいね！ (2017年2月23日 0時) (レス) id: 5518585154 (このIDを非表示/違反報告)
華杏萌葱(プロフ) - 初めまして！いつも楽しく読んでます！１６話読んで思ったんですが、乱ちゃんの鳴狐の呼び方、違ってませんか…？ばみちゃんにも兄さん付けてるし…。私の思い違いだったらすいません…。これからも更新頑張って下さい！応援してます！！ (2017年2月8日 12時) (レス) id: a23c971960 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅じそつくね | 作成日時：2016年10月7日 2時
