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道を歩きながら、私はまた幸村くんの返事を考えていた。
「……」
何故だか、父親の顔が浮かぶ。どうせ私は、あの人には届かない。
……でも。私がテニスを教わったのも、テニスが好きになったのも、全部あの人の手があったからだ。
なぜかそのことが嫌でも頭にちらついた。
『いいぞ、A!お前は筋がある!』
『おとうさんつよいよー!』
「……っ。」
まだ、父親との仲が良かった小さい頃。
父親に背を向けだしたのは、いつからだっただろう。
……でも、私はいくら努力しても「皇帝」にはなれない。
大好きなテニスですら、あの人を追い抜くことも、追いつくことすら叶わない。
所詮、空回り。それならば。
瞬間、またふわりと花が香った。
(……これでいい。)
私は答えを決めて、また家へと歩いて行った。
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幻想曲(プロフ) - 射命丸霊夢さん» いやあ〜流石にないんじゃないでしょうかw想像すると面白いですけども……「やばい先生また悪魔化した!!」みたいな……扱い慣れてる生徒も怖いですがw (2015年7月26日 22時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
射命丸霊夢 - 赤也が体育教師て、なんか危険な感じがします(笑)突然デビル化なんてしたりするんですかねw (2015年7月26日 22時) (レス) id: c2430a94f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2015年7月21日 0時