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「濱田さん、戻りましょ。」


少し離れた場所から、サークルの輪へ戻る。



ちなつ先輩はまだ帰ってきていない。
トイレ行ってみようかな。


「濱田さん、ちょっとトイレ行ってきますね。」



そう言うと、



「おん、よろしくな。」



察して、送り出してくれた濱田さん。




校内に入ってトイレの方へ向かう。
途中にあるテラスを見ると、ちなつ先輩がベンチに座っていた。




「ちなつ先輩」




「りかちゃん…ごめん、逃げちゃった。」




「いいんですよ。」



そう言って私も先輩の横に座る。




「ごめんね。
崇裕が心配してくれるのはわかるんだけど…なんかちょっと彼のことは言いづらくて。
実は崇裕も知ってる先輩なの。
バスケのチームの。」




「そうなんですね。
仲いいことは知ってるんですか?」



「うん。
でも今でもご飯行ったりしてることは知らないかも。」



「そうなんですね。
なんか知られちゃまずいんですか?」




「うーん…別にまずいことは何もないんだけど、なんとなく?
崇裕の直接の先輩だし。」




「そっか。
濱田さん、ちなつ先輩のことすっごく大事なんだなってさっき見ててわかりました。
幼なじみっていいな。」




「そうかなぁ?
もちろん私だって崇裕のこと大事だよ?
でもりかちゃんだって他の友達だって大事だし…そんなに幼なじみ意識は私はないよ?」



「でもなんか、私から見てると特別な感じあります。」



「そういうものなのかな…変な関係だね笑」




「私も幼なじみ欲しかった。
ちなつ先輩、今日は行けそうですか?」



「うん…」



「先輩、聞かないでずっと悩むより、怖いけど本当のことを知って、次どうするか考えた方が良くないですか?
すっごく怖いけど…」




「そうだよね…うん、そう思う。」




「気にする事じゃないって場合もありますし…先輩、頑張って‼」




「ありがとうりかちゃん‼
なんか頑張れる気がしてきた‼
よし、そろそろ帰る準備して行くね。
ちょっと挨拶だけして行く。」



「はい、デート楽しんで下さいね。」




「ありがとう、りかちゃん本当に感謝しかない。」



そう言ったちなつ先輩はいつものかわいい笑顔だった。

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作者名: | 作成日時:2017年12月8日 23時

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