Triangle 2 (ページ16)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:25,313 hit

46 ページ16

次の日、サークルへ行くと、ちなつ先輩が私を見つけて走ってきた。

「りかちゃん‼
昨日は夜遅くにごめんね。」

「いえいえ、先輩大丈夫ですか？」

「うん、少し落ち着いた、ほんとありがとう。」

「…ちなつ先輩、無理しないで下さいね。
辛い時は辛いって言ってください。」

私がそう言ったら、
ちなつ先輩は涙を流した。

「…ごめんね。」

「大丈夫です、先輩、ちょっとあっち行きましょう。」

今日は外でのサークル。
ちなつ先輩とその輪から少し離れたところに座る。

「大丈夫ですよ、先輩。」

そう言って背中をさすると、

「ありがとう」

そう言ってしばらく泣いていた。

「りかちゃんほんとありがとうね、ちょっとスッキリした。」

「よかったです。
先輩には本当に幸せになってほしいから。」

「ありがとう。
私…妹だったのかな。」

「え…」

「恋愛対象ではなかったのかも。」

ちなつ先輩の言葉が自分にもすごく刺さった。

「…妹扱いって、好きな人にされるとすごく辛いですよね。」

「…りかちゃんもされたことあるの？」

「あります。
私なんて直接言われましたよ。
相手は私のこと妹としか思ってないから何にも考えずに言ってるんだと思いますけど、その言葉結構辛いです。」

「妹は恋愛対象にならないのかな？」

「どうなんですかね…私にもわからないです。
あ、ごめんなさい、私の話はどうでもいいんです、それより先輩の！」

「どうでもなんてよくないよ！
りかちゃんも辛い思いしたんだね…」

「先輩、その彼と近々会う予定あるんですか？」

「実は…今日。」

「え⁈」

「でもどんな顔して会えばいいかわからなくて。
私のこと妹としか思ってないなら、彼女がいたっておかしくないし。
なんか…重い女だと思われたくないし。」

「たしかに…でもモヤモヤするのも嫌ですよね？
彼女がいるかくらい聞いたらだめなのかな？」

「…どうしようほんとに。」

「ごめんなさいちなつ先輩、
私全然頼りにならない。」

「そんなことないよ。
話聞いてくれるだけでほんとありがたい。
最後に決めるのは私だから。」

「おーーーい」

「あ…」

「崇裕…」

「2人いないと思ったらここおったんや。
…ちなつどうした？」

「え…」

「お前、泣いたやろ。」

このタイミングで濱田さんにきて欲しくなかった。