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濱田さんとすれ違いの日が続く。
この前サークルに行った時も
濱田さんは来ていなくて…
少し期待していただけに落ち込んだ。
でもちなつさんが来ていて話しかけてくれた。
「りかちゃん‼久しぶりだね。」
ちなつさんの笑顔は
いつ見ても優しくてかわいい。
その笑顔につられて私も笑顔になった。
「お久しぶりです!
ちなつさんに会えて嬉しいです。」
「えーそんな嬉しいこと言ってくれるの?
私もりかちゃんに会えて嬉しい!」
「ありがとうございます。」
濱田さんがいなくて落胆していた私の心を
少しあたためてくれたちなつさん。
「そう言えば崇裕に会ってる?」
ちなつさんはエスパーなのかと思った。
「いえ、最近バイトも来てなくて…
やっぱり就活で忙しいんですかね?」
「みたいだね。
この前ちょっと電話したけど、
なんか大変そうだったよ。」
「そうですか…」
濱田さん忙しいんだ。
それは仕方ない。
私はちなつさんが羨ましい。
幼馴染で仲が良くて。
濱田さんの連絡先は知っているものの、
勇気が出ずに連絡したことはない。
それに…濱田さんからも連絡は来ない。
でもちなつさんと濱田さんは
普通に連絡を取り合っていて…
気軽に連絡をとりあえる
“幼馴染”
の関係がとても羨ましかった。
また少し気分が落ちる。
人を好きになるとこんなにも気分がアップダウンするものなのだろうか。
…めんどくさいな、自分。
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作者名:華 | 作成日時:2017年12月8日 23時