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今日は大阪最後の夜。
来年には重は地元に戻ってくるから、
もうこの家に来ることはないかもしれない。
2度しか来たことがなかったけれど、
居心地がよくて。少し寂しくなる。
今日も帰ったらすぐお風呂に入って、
それから一息ついた。
昨日と同じように、2人でソファーに座る。
2人ともぼーっとしながら
窓の外を眺めていた。
「明日で旅行も終わりだね。」
「あっという間やったなぁ。」
「うん。
…重ともまたしばらく会えなくなるね。
またすぐ会えるとは思うけど、
やっぱり寂しい。」
「俺もやで。」
昨日と同じように私を抱きしめる重。
私も抱きしめ返す。
重の匂いがする、心地いい。
離れたくないな。
「ゆり、あのさ、」
「んー？」
「地元戻ったらさ、」
「うん、」
「…一緒に住まへん？」
「え…」
「ごめん急に。でもずっと考えてて。
今まで遠距離してた分、
これからは一緒におりたいねん。
もちろん、将来のことも考えて。」
「それって…」
「だめかな？」
「重…私も一緒にいたい。
重と一緒に住みたい。」
「ほんま？
よかった…そう考えたらさ、
明日が来ても寂しくないやろ？」
「うん！重…ありがとう。嬉しい。」
「よかった…断られたらどうしよ思ってた。」
そんな重に思いっきり抱きついて、
「断るわけない。私は重のこと大阪まで追いかけてきた女だよ？笑」
と言うと、
「そやった笑
俺のこと大好きやもんなー笑」
そう言ってふざけるから、
「…そうだよ、大好き。」
真剣にそう言ったら、
「俺も、ゆりの事大好きやで。」
今度は重も真剣にそう返してくれる。
少しの沈黙の後、
自然と唇が重なって、何度もキスをした。
「ベット行こ。」
私の返事なんて待たずに腕を引っ張られて。
「もう俺今日余裕ないから。」
そう言ってまたキスをしてきた重。
「私にだって余裕なんてない。」
そう返すと、妖しく微笑んで、
またキスをする。
「ゆり」
時々私の名前を呼ぶ重がたまらなくかっこよくて。
「大毅」
私も名前を呼び返しながら頬に手を添える。
私の手に重が手を重ねて、
「ゆり…めっちゃかわいい。」
そう言って私を見つめる表情が色っぽすぎて、
「重の方がかっこいい。もう無理。」
「俺も限界。」
そう言って辛そうな表情をした重。
幸せな夜が今日も更けていった。
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作者名：華 | 作成日時：2017年10月14日 14時
