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1週間後の木曜日。
重がこっちに戻ってきた。

就活の合間をぬって、
土曜日に会う約束をした。


美味しいもの食べたいな。
いい所はないかとネットでお店の検索をした。
とにかく楽しみで土曜日が待ち遠しかった。




土曜日。


「いつもの所で」


と重に言われて待ち合わせ場所に向かう。
“いつもの所”が、
高校の時の待ち合わせ場所なんて、
なんだか懐かしくて、でも嬉しかった。




待ち合わせ場所には私が先に着いた。
携帯を見ながら立っていると、



「ゆり」



そう呼ばれて顔をあげると、
大好きな人が立っていた。



「しげ」



嬉しくて笑顔が溢れる。
重もにっこり笑っていた。




久しぶりに手を繋いで歩き出す。
ただそれだけなのに、嬉しくて嬉しくて。
重にぞっこんなんだな、私。



「ゆり、またちょっと雰囲気変わった?
なんや大人っぽいやん今日。」



「そうかな?
ちょっと服の感じたしかに変えたけど。
重よくわかったね。」



「やっぱそうやろー?
俺ゆりのことはようわかってんねん。
ちゃんと見とるんやからな。」



「へへ。
ありがとう、重。」



そう言って笑うと頭を撫でてくれた。





遠距離をしていてよかったこと。
それは、会えた時の喜びが2倍になること。

会えなかった分の気持ちが溢れ出て、
普通に付き合っていた頃より
もっと嬉しさが増す気がした。

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作者名: | 作成日時:2017年10月14日 14時

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