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重の家に帰ると19時近かった。
そろそろ夜ご飯食べようかな。
そう言えば今日は重夜ご飯いらないのかな?
聞いておけばよかった。
重が帰ってきても
食べられるような物を作ろう。
そう思ってスーパーへ向かった。
3月だがまだ少し寒い。
夜はまだ冷えるな…あったかいものにしよう。
色々考えて、シチューを作ることにした。
おいしくできるといいな。
あ、デザートも作ろう。
実家に住んでいる私は
たまにしか料理をしない。
それでも料理をすることは嫌いではないので、作り始めると楽しかった。
重の帰りは遅いので、1人で食べ始める。
食べながらテレビを見てぼーっとする。
1人になるとやっぱりまだ実感がわかない。
でもここは大阪だし、重の家だし…
不思議な感覚がした。
ご飯の後、お風呂に入って髪を乾かす。
ソファーに座ってまたテレビを見始める。
ここに座ると心地よくて眠くなるな…
でも重が帰ってくるまで待ってなきゃ…
「ゆり」
「え、重⁈
わ、ごめん、お帰り」
「ええよええよ。
遅くなってごめんな、寝てもええんやで?」
「大丈夫、明日帰らなきゃだし…
あ、重ご飯食べた?」
「バイト前に軽く食べたけど、
軽かったから腹減っちゃってさ…
カップ麺買ってきてん。」
「あのね、シチュー作ったんだけど、
よかったら食べない?
ごめんね、勝手にキッチン借りた。」
「え、ゆりが作ったん?
食べる、食べたい!」
「よかった。
じゃああっためるから待ってて。
先にお風呂入ってきてもいいよー?」
「ありがとう。
じゃあ先風呂入ってくるわ。」
そう言って重はお風呂に向かった。
少しして、キッチンに行きシチューを作った鍋を温めなおす。
ドライヤーの音が少し遠くで聞こえた。
リビングに戻ってきた重は、
シャンプーのいい香りがする。
「うわー美味そうな匂いするー。
ゆりありがとうな。」
そう言ってテーブルに並べられた
シチューと簡単な付け合わせを見て言った。
「簡単なものしかできなくてごめんね。
どうぞ、食べて食べて。」
「いただきます。
…うまー、あったまるわ。」
「よかった。」
美味しそうに食べる重を見て
とても嬉しくなる。
本当に重のこと好き。
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作者名:華 | 作成日時:2017年10月14日 14時