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2人でソファーでまどろんだ後、
朝ごはんを食べた。


重は今日夜バイトがあるらしい。
でも昼間は暇というので、
少し大阪を案内してもらうことにした。



「じゃあ行こか。」



「うん、行こう、楽しみ。」



そう言うと、ニコニコしながら鍵をかける重。
それを重の後ろで見ていると、



「ん。」

と言って手を後ろに出してくる。


その手に自分の手を重ねると、
ぎゅっと握り返して歩き出す重。


嬉しい。
手を繋ぐことってこんなに嬉しかったっけ。
1度離してしまったこの手。
もう絶対に離したくない。



電車に乗って賑わう街へ向かった。
土曜日ということもあり、
人がすごくて活気もある。



関西弁が飛び交う街で重が、


「混んでんなぁ。ゆり手離したらあかんよ。
絶対迷子なるで。」


と言う。


「うん、わかった。」


そう言ってさっきよりぎゅっと握ると、
少し緩める重の手。



「ん?」


なんでだろうと手を見つめていると、
指を絡めて恋人繋ぎに変えた重。


手から重に顔を向けると、
優しい顔で微笑む重がいた。




あ、また幸せだ。



何気ないことが幸せの連続だった。






明日帰るので、お土産を買うことにする。
たくさんあって困るな。
うーんと悩んでいると、


「ゆり、ちょっとお金下ろしてきていい?」


と言う重。


「うん、いいよー。私お土産見てる。」



そう言うと、
「ごめんな、
絶対ここから出たらあかんよ。
なんかあったら連絡して。」


そう言って行った重。



色んなお土産がある。
たこ焼き味のお菓子。
ギャグが書いてあるお菓子。
ふざけたものばかりかと思いきや、
ちょっとお上品なお菓子や限定物も。
見ているだけで楽しくて、全然決められない。


自分の家と、
ゆかと、なっちゃんと、
サークルの友達…先輩たちも食べられるように大きいのも買って行こう。
あと…重の実家にも。
あ、高橋くんにもお礼しなきゃな。


そんな事を思って次々とカゴに入れていると、


「え、ゆりそんな買うん?笑」



と言って重が戻ってきた。




「あ、お帰り。
うん、なんか考えてたらたくさんあげたい人いてさ…大荷物だねこれ笑」



「ほんまや笑
まあでもたまになんやからええんちゃう?」



そう言って笑った重。




やっと買うものを決めてレジに向かう。
無事買い物を済ませて満足。

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作者名: | 作成日時:2017年10月14日 14時

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