花が二輪* ページ2
加州清光side
来た日から、主と俺だけの生活は続いた。
元々あった食材で料理を作って、食べて、洗濯をして、一緒に寝て。人間の体になったからには必要なことを全て共にした。
『明日は鍛刀をしようと思ってるんだ』
主の、言葉が出てくるまでは。
ひゅっと喉の奥が変に縮まって、上手く話せない。
分かってる。
政府から審神者として最低限の任務をこなさなければならないことがあるってこと。
それでも、俺は不安だったんだ
「そ、っか。なら、俺も付き合うよ」
新しい刀と絆を結んで俺なんか....
「(捨てられたら、どうしよう)」
『......清光』
「なに?」
主は俺を見た。
快晴のように晴れた空色の瞳が真っ直ぐにこちらだけを見てる。
『新しい刀が来ても、私の初期刀は君だけだろう?』
"君だけ"
『こんなことを言うのもあれだけどね、初期刀は審神者がたった一振り選んだ刀なんだよ。それなのに捨てるなんて私には出来ない』
"たった一振り選んだ刀"
『だから清光。不安にならなくていい。私は君を嫌いにならないしなれないよ。
もし、私が飽きて清光を捨てることがあれば、その時は斬ってくれても構わない』
"嫌いにならないしなれない"
『......だから大丈夫だよ』
あぁ、俺は愛されてるって自覚する。
主はボロボロと情けなく泣く俺の涙をはんかちでそっと拭い、頭を撫でてくれた。
俺は主が選んでくれたたった一振り。
これから増える仲間が選ばれてないなんて言わないけど、それでも、ちょっとだけ自信もっていいでしょ?
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りす(プロフ) - こんなに更新されるのが楽しみな作品ありません!!!応援しております! (8月8日 22時) (レス) @page4 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
ta0628tm0105(プロフ) - いやーなんかいいですね(笑)このような作品少ないのでめっちゃ好きです!!これからも頑張ってくださいね!あっ、無理はなさらないていどに…! (2020年3月6日 8時) (レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
-naki-(プロフ) - ただのSさん» ありがとうございます。まだこの書き方に慣れていないのですが、そう言っていただけて嬉しい( ´∀`) (2017年7月1日 11時) (レス) id: 51c4e75278 (このIDを非表示/違反報告)
-naki-(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます。更新が遅くなってしまうことが多々ありますが、これからもよろしくお願いします! (2017年7月1日 11時) (レス) id: 51c4e75278 (このIDを非表示/違反報告)
ただのS(プロフ) - こう言う文の書き方すごく好きです、更新頑張って下さいね。 (2017年6月29日 20時) (レス) id: 6d61646ba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:-naki- | 作成日時:2017年6月28日 14時