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急の出来事で状況を理解するのに数秒使ったが。今、私はファーストキスを奪われました。
そうわかったと同時に、イルミを離そうとどかそうとするが、抵抗は虚しく、私の手はあっさりと後ろの壁に縫い付けられた。
彼の力は強く、抵抗すればするほど力をかけられ痛さは増すばかりだが、その行為を辞めてくれない。
やがて、ぬるっとした物が唇を割って入ってきてピくっと肩が震えた。
それがイルミの舌だと理解するのは容易なことだったが、全てが新しい物で、それをこの人に奪われてると思うと、少しだけ、ほんの少しだけ、顔が熱くなった。
抵抗しても無駄だとわかって大人しくしてたら、今度は痛みと共に、口の中に鉄の味が広がった。
そして、やっと解放されると、唇が少しヒリヒリしていた。
初キスはレモンの味では無く、自分の血の味でした。
「キス下手すぎない？」
いつもの真顔で、首を傾げながら聞いてくるイルミ。
「初めてだから、もう帰っていい？」
実はショックだったりする。今のこの状況が。
「ダメ」
そう言われたと思えば次の瞬間、掴まれてた手首を引っ張られ、少し乱暴に大きなベッドに投げられた。
勿論、経験がないにしろ、知識はあるのでこれから何が起こるかは大体察しはつく…と思う。
「ねぇ、本当に嫌なの？顔、赤いけど」
「うるさい、帰りたいからどいて」
嫌かどうかと言われれば嫌ではない。相手は昔好きだったかもしれない人だし、かっこいいし…
けど、このムードも何もない状況で初めてを失うのは正直嫌だ。
あと、この人が何を想って、次の行為に移ろうとしてるのかがわからない。
「…少しは表情変えたら？」
真顔が不満なのか、私の頬に手を添えて言ってくる。それが妙に優しく感じた気がした…
「イルミだって…」
「俺はいいの」
そのまま、またもや口付けられて、抵抗しても意味ないと分かって大人しくしてたら、今度はキスは直ぐに終わり、イルミは唇を離した。
「抵抗しないの？」
「手首痛いし」
「ふーん、じゃあ続きするよ」
「私の事大好きじゃん」
もう1度キスしようとしたイルミにそう言うと、彼の動きは止まった、顔と顔の距離は2cm。
「は？」
「だって、私とこういう事したいんでしょ？好きじゃん。私の事」
「バカなこと言わないでくれる？そういう感情ないから」
いつもの調子で答えるイルミに少し胸が泣いた気がした。
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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる？感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ！！続きがとても気になります。更新頑張ってください！！ (2020年3月20日 21時) (
レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする！！！ (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです！ (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花ノ絵 | 作成日時：2019年11月28日 23時
