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19歳最後の日。
誕生日何かしらない、と言うかの様に私は仕事に出向き暗殺をこなし帰る。
日常と化していたその一連の流れの最後、言わば仕事帰りの時の出来事だった。
暗闇を素早く掛け、日付が変わる前に自室につこう、そう考えていた矢先、大きな屋敷から悲鳴と鉄の匂い…
普段なら気にせず通り過ぎるのだが、どこか懐かしい気配に釣られ足を進め、隠れて様子を伺う。
そこには、私の王子様がいた。
「イルミ…?」
10年振りに見た彼は身長も伸びてて、体つきもしっかりしていた。
思わず名前を呼んだコンマ5秒後、私の喉元には針が当てがわれてた。
「何者?」
後ろから回された腕には力が入っていて、声は静かだった。
油断してたのもあって背後を取られたのだ。
10年も会っていない。
顔や気配だけじゃわからないのも無理ないかと思い、口を開いた。
「A=モートンです。」
そう言うと、イルミは力を緩め、針を離してくれた。
「ふーん、誰だか知らないけど、そのファミリーネームには聞き覚えがある。うちと友好な関係築いてるとこだよね?今日は見逃すけど、次俺の現場に入ったら、殺すから。じゃ」
そうイルミが言い終わると、暗闇の中に消え、同時に0時を指す鐘の音が夜に響いた。
「嘘……」
私の事を…覚えていない…?
その時の私は絶望を感じたそしてわかってしまった。
王子様なんか存在しないと。
強くなっても、血の滲む努力をしたところで結局誰も助けてくれないと。
それ以前に誰かに助けを求めてるうちはまだ強くない、弱者だと。
今の自分なら、自分の力で自分を救えるのだと。
迎えた誕生日はまた最悪な物で、その一週間後、私は家を去った。
「……なんだ、昔の夢か」
ベッドの中で静かに目覚めた私は冷静に自己分析してそう言葉にした。
A=モートン 22歳
職業 フリーの暗殺者 兼 情報屋
特徴 無表情
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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる?感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ!!続きがとても気になります。更新頑張ってください!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする!!! (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2019年11月28日 23時