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相手の能力を知らない以上下手に突っ込む訳にも行かない。
男は目に見える武器は持たず、武術の構えに入っているのを見るとおそらく強化系や放出系だと推定できる…
けど、戦闘向きじゃない私の能力では不利だ。
ナイフを投げて戦うのがベストだろうか…
そう思ったのも束の間、男は私の方に走って来て、考え事をしてたせいもあり不意を突かれ、鳩尾に拳を食らう。
「…っ!痛いなぁ」
表情一つ変えずに、でも痛いものは痛いのでお腹をさする。
が、この程度か。
そう思った。
これからオーラを纏わせた私のパンチの方が重いだろ。
能力者だからとかい被りすぎたようで、見る目落ちたなぁ、なんて思いながら、男の急所にナイフを何本か投げる。
勿論それは全部防がれてしまうが、それは囮。
男が気づいた時には、既に私は直接、彼の首を切っていた。
急所はギリギリ避けたが意識は当分戻らないだろう。
自分のナイフを拾い、しまうと、先程まで寝てたターゲットがガタガタ震えながら助けを呼ぼうとしていた。
「だ、だr…っ!」
勿論そんな事させるわけもなく、瞬時に男にまたがり、サイレンサーを付けた銃口を口に入れた。
「数が多いと面倒だから」
そう説明をして、引き金を引こうとすると、ポケットの携帯が震えた。
空いてる方の手でそれを取り応答ボタンを押す。
『今仕事中なんだけど』
『出てくれてよかったー、今やってる仕事無駄になるからやめといた方がいいよ』
『は?兄さんそれどういう事?』
聞こえて来た声とその内容に少し苛立ちながら問う。
『いやー、俺も仕事である男をさっき殺したんだけど、資料とか見てたらお前の依頼人でさー、だから止めようと思って。優しいだろ』
『殺す。この仕事の為に。私がハンター試験受けたんだよ。てか、無理。顔見られたし。じゃあまた。』
ピッと携帯を切り素早くしまう。
『て事で、バイバイ』
そう言って躊躇なく引き金を引き、そのまま銃もしまって、また鏡を渡り邸から出る。
『本当に無駄足したわ。金は入らないし、無駄に殴られるし』
ぺッと少し血の絡んだ痰を吐き、鏡を回収して、ゆっくり来た道を帰った。
「あー、シャワー浴びたい。ゾルディックの執事室の貸してもらうか」
これからククルーマウンテンに戻ると思うと…
「胃が痛い…」
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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる?感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ!!続きがとても気になります。更新頑張ってください!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする!!! (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2019年11月28日 23時