24ページ イルミ ページ26
「ゴンと友達になりたい」
その言葉に一瞬頭のなかに何かが浮かんだ気がした。
それもあって、イライラしてきた。
親しい関係になればいずれ裏切られる。
ずっとそう思ってる。キルに同じ思いをさせたくない。だからここまで、育てたのに。
だけど、403番によればあっちはもう友だちのつもりらしい。
ならば…
「よし、ゴンを殺そう」
そう結論づけると周りの人達の表情が変わる。
ヒソカが睨んでるのはこの際どうでもいい。
Aは… いつもの無表情…
彼女の反応なんてどうでも良いはずなのに確認してしまう。
「殺し屋に友達なんていらない」
自分に何度も言い聞かせた言葉を、口にする。
「邪魔なだけだから」
そう言ってゴンの居場所を聞き出し、ドアの方に向かうと、邪魔をする何人かの受験者。
「参ったなぁ、さっきも言ったけど仕事の関係上資格が必要なんだよね」
イライラするし、めんどくさいから殺したいけど。
「ここで彼らを殺ったら、俺が失格になって自動的にキルが合格になっちゃうね」
めんどくさい。
そう思ってるとAの声がした。
「それはゴンを今殺っても一緒だよ」
「あ、いっけない、んー、そうだ、まず合格してからゴンを殺そう」
そう決めた俺はキルの元に戻って、戦闘を開始する。と言っても、『勝てない敵とは戦うな』そう俺に教えられたキルに『参った』と言わせるのは簡単だ。
「ま、参った… オレの負けだよ… イルミ」
ほら、キルに友達なんて無理なんだよ。
「ああ、よかった、これで戦闘解除だね。
嘘だよキル、ゴンを殺すなんて嘘」
チラッとヒソカ、そして隣のAを見る。
友達と言う言葉とAに何かが引っかかる。
感情なんていらないのに、引っ掻き回されてる気がして、イライラする…
Aを殺すべきなんじゃないか?
俺に影響が出る前に。
「でもこれではっきりした、お前に友達を作る資格はない、必要もない」
そう何故なら俺たちは暗殺者だから。
わかってくれるよね、キル。
その後はキルがボドロを殺して失格になり、残りの8人が合格になった。
途中から、Aはいなかったが気にしないことにした。
試験が終わって、ゴンに家の場所を訪ねられ答えた後。俺は自分の違和感を知るべく記憶の一部を辿った。
10年前、俺は自分に針を刺していた事を思い出した。
強く、禍々しい針。
だけど、なんでそんな事をする必要があったのか、俺はわからないでいた。
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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる?感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ!!続きがとても気になります。更新頑張ってください!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする!!! (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2019年11月28日 23時