【約束】 ページ37
【…お姉ちゃん。私…、もう学校行きたくない、】
高2の夏前。
私は、ずっと抱えていた思いを姉に打ち明けた。
【…何かあったの?】
理由は些細なことだった。
今までいじめに介入してこなかった、中学から仲の良かった友達。
彼女は今日の昼休み、クラスメイトの前で私との思い出を語り始めた。
誕生日にあげたプレゼントや交換日記、すべてを公開した後、彼女はそれらをゴミ箱に捨てた。
もちろん、ボロボロにして。
今までの綺麗な思い出が、踏みにじられたように思えた。
【…そっか、それは辛かったね】
私の上靴や体操着がなくなった時、姉は私を励ましてくれた。
【…Aがそんなにつ辛いんだったら、行かなくていいんじゃない?】
けど、今回。姉は私に諦める、という選択肢を与えてくれた。
・
私は、全てをキヨさんに話した。
前に話した時よりも、ずっとスムーズに話すことができた。
「…じゃあAは、ねーちゃんに言われて学校行くのやめたわけ?」
『…まぁ、そうなりますね』
私にとって、姉は救いであり、神ような存在。
世界で唯一私の話を聞いてくれて、私を受けていれてくれる人。
「…ふぅーん」
『…あの、この質問って元に戻るのと何か関係が…?』
「いや、全然」
じゃあなんで…、そう思った私の気持ちを、キヨさんは汲み取ったらしい。
「そりゃあ、俺がお前の事を知るためだろ」
『…?』
「察しわりぃー!だからぁ、お前が元の身体に戻った後も俺らと会うために決まってんだろ!!」
『え、』
照れ隠しなのだろうか、いつも以上にキヨさんの声が大きい。
自然と私の顔には、笑みが浮かんだ。
『…また、会ってくれるんですか、』
「あたり前だろ。今度は本物のお前と、俺と、レトさんとフジで、イケメン学園を見る…!」
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紫花莉(プロフ) - 藤原(仮)さん» ありがとうございます!私、元々ギャグ系を書くのが好きで…、笑ってもらえてうれしいです!頑張ります!! (2018年1月27日 20時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
紫花莉(プロフ) - はーさん@ガチパパおめでとう!!さん» 他の作品も見ていただきありがとうございます!!設定、気に入ってもらえてうれしいです…! (2018年1月27日 20時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
藤原(仮) - うっしーと会話してるとこ笑っちゃいました笑更新ファイトです! (2018年1月27日 17時) (レス) id: b2e8861a5d (このIDを非表示/違反報告)
はーさん@ガチパパおめでとう!!(プロフ) - 今作も凄く面白いです…!設定とか凄い好きです…。更新頑張って下さい! (2018年1月27日 10時) (レス) id: 1242ede1ee (このIDを非表示/違反報告)
紫花莉(プロフ) - ねむりかわねごと@あたキヨ勢さん» コメントありがとうございます!結構終盤の方にきてますね…、頑張って更新しようと思います。 (2018年1月15日 18時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫花莉 | 作成日時:2018年1月3日 14時