「親友」 ページ26
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「体調とかは大丈夫なの?」
『それは、大丈夫』
「…だから今日、様子が変だったんだ」
騒がしい店内。
その中で、フジさんの発する音、声、全てに集中する。
「…なんで早く俺に言ってくれなかったの?」
『…ちゃんと、面と向かって言いたくて、タイミングもなかったし、』
「…そう、だよね」
"お前は東京済みのイケメン(俺)になって、友達との楽しい日常をエンジョイするんだよ!そのために入れ替わったんだよ!"
もしそうだとしても、キヨさんには損しかない。
私は楽しくても、キヨさんは…。
それに、記憶喪失という設定が、キヨさんの友人を傷つけてしまうかもしれない。
「…話してくれて、ありがとう」
『え、?』
「…なんなら、もっと早く頼ってくれればよかったのに。俺ら、高校からの友達だし」
『…うん、』
「俺と二人だと気まずいから、事情を知ってたレトさんを呼んだんでしょ?」
『…うん』
フジさんは優しく笑うと、「ナゲット食べる?」と聞いてくる。
「キヨ君、ナゲット好きやもんな」
「記憶がないなら、再びナゲットの感動を味わえるかもよ?」
_____あぁ。
キヨさんの友人は、とても親切だ。
思いやりがあって、キヨさんを大事に思ってることが伝わって来る。
だからキヨさんは、私に楽しんで来い。って言ったんだ。
きっと、フジさん達なら、記憶喪失のキヨさんを…、その振りをしている私を、受け入れてくれるから。
『…、美味しい…!』
ナゲットはあったかくて、美味しかった。
私の顔を見て、レトルトさんとフジさんはほほ笑む。
早く、キヨさんに伝えたい。
_____私は今、楽しいです、幸せですよ!って。
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紫花莉(プロフ) - 藤原(仮)さん» ありがとうございます!私、元々ギャグ系を書くのが好きで…、笑ってもらえてうれしいです!頑張ります!! (2018年1月27日 20時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
紫花莉(プロフ) - はーさん@ガチパパおめでとう!!さん» 他の作品も見ていただきありがとうございます!!設定、気に入ってもらえてうれしいです…! (2018年1月27日 20時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
藤原(仮) - うっしーと会話してるとこ笑っちゃいました笑更新ファイトです! (2018年1月27日 17時) (レス) id: b2e8861a5d (このIDを非表示/違反報告)
はーさん@ガチパパおめでとう!!(プロフ) - 今作も凄く面白いです…!設定とか凄い好きです…。更新頑張って下さい! (2018年1月27日 10時) (レス) id: 1242ede1ee (このIDを非表示/違反報告)
紫花莉(プロフ) - ねむりかわねごと@あたキヨ勢さん» コメントありがとうございます!結構終盤の方にきてますね…、頑張って更新しようと思います。 (2018年1月15日 18時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫花莉 | 作成日時:2018年1月3日 14時