「マック」 ページ24
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「キヨは何食べる?」
『えぇっと…、普通のハンバーガーで』
「普通?」
何事もなくマックに到着した。
けど、着いた後に私は気が付く。
_____私、マックに来たことなかったんだ…。
何を注文したらいいのか、戸惑って出た言葉が「普通のハンバーガー」。
外国人の店員さんは片言で注文を聞き返し、フジさんは首を傾げ、レトルトさんは大爆笑していた。
「キヨ、ハンバーが―一個しか食べないの?」
『え、うん。お腹すいてないから…』
「キヨ君いつも三個は食べるのに、やっぱりインフルエンザとちゃうん?」
ポテトを咥えて、レトルトさんは笑いながらそう言った。
こんな細い体の何処に、そんな沢山の食べ物が入るのか。
男の人ってみんなそれくらい食べるのかな…?
私とフジさんが横に、正面にレトルトさんが座り、私たちは注文したものを食べ始めた。
『ん…、美味しい…』
驚いた、こんなにハンバーガーが美味しいなんて…。
異物混入とかニュースで言ってた時期もあったし、値段も安いから、もっと美味しくないと思ってた…。
黙って黙々と食べる私を見て、レトルトさんは一声かける。
「キヨ君、食べるのに夢中になっとらんで、フジ君に話があるんやろ?」
『あ、そうだった…』
「え?話?」
私は一旦ハンバーガーを置くと、口の中の物を飲み込んだ。
『あの、フジさん。実は俺、記憶喪失なんです』
いや、直球すぎやろ。
レトルトさんの小声のつぶやきが聞こえた。
フジさんは数秒フリーズした後、「…、は?」と一言絞り出した。
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紫花莉(プロフ) - 藤原(仮)さん» ありがとうございます!私、元々ギャグ系を書くのが好きで…、笑ってもらえてうれしいです!頑張ります!! (2018年1月27日 20時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
紫花莉(プロフ) - はーさん@ガチパパおめでとう!!さん» 他の作品も見ていただきありがとうございます!!設定、気に入ってもらえてうれしいです…! (2018年1月27日 20時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
藤原(仮) - うっしーと会話してるとこ笑っちゃいました笑更新ファイトです! (2018年1月27日 17時) (レス) id: b2e8861a5d (このIDを非表示/違反報告)
はーさん@ガチパパおめでとう!!(プロフ) - 今作も凄く面白いです…!設定とか凄い好きです…。更新頑張って下さい! (2018年1月27日 10時) (レス) id: 1242ede1ee (このIDを非表示/違反報告)
紫花莉(プロフ) - ねむりかわねごと@あたキヨ勢さん» コメントありがとうございます!結構終盤の方にきてますね…、頑張って更新しようと思います。 (2018年1月15日 18時) (レス) id: adbcb7ad7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫花莉 | 作成日時:2018年1月3日 14時