ミルクと砂糖 ページ26
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カフェシナモンと書かれたカフェスペース
座席は多く、好きな所へ座り……
「またスマホ…」
「注文方法がこれしかないんです。こちらへ来る時はどなたかと来た方がいいですね」
注文表があるかと思えば、スマホ注文らしい。
どこもかしくもデジタル化でしょげていれば、仕方ないですね…と少し呆れながらも茨がスマホでメニューを見せてくれた。
お腹はそこまで空いてないし、なにか飲み物を…
『僕は紅茶がいいね!』
幼き頃、日和坊っちゃまに紅茶を淹れてから気に入ってくれたのが嬉しくて毎日のように練習したっけ。
自分はその味があまり好きではないけど、日和坊っちゃまのことを考えるとつい手が伸びてしまう。
「紅茶にします」
「お好きなんですか?」
「味はあまり…ただ思い出の飲み物で」
「なるほど。」
茨はそのまま紅茶を選択し自身はコーヒーを注文した。
そういえば、コーヒーというものは飲んだことがない。
日和坊っちゃまも私の目の前で飲むことは無かったし…
お待たせしました〜、とふたつのカップが運ばれてくる
真っ黒なそれを何も入れず口つける茨。
「そのまま飲むんですか!」
「そうですが。飲んでみます?」
「…では、一口。」
口に含ませれば広がる苦味。
感じたこともない味だった。
「っぐぅ〜〜…にっがい…」
「あっはっは!!子供口ですなぁ」
紅茶を続けて飲むがこれも甘くない…
と苦味に顔を歪めていると、それを気づいた茨は砂糖とミルクを入れた。
「これで飲んでみてください」
「…わ、美味しい」
「甘い方が飲みやすいみたいですね。今後はミルクティーにして飲むといいですよ」
「そうします。ありがとうございます、茨。」
日和坊っちゃまの紅茶に、茨に足されたミルクと砂糖。
私の思い出に甘い味が足された。
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作者名:はなちゃ | 作成日時:2022年9月21日 22時


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