🐰 ページ15
·
「今日はお昼から？」
JK「うん。」
「気をつけてね」
JK「うん。」
ジョングクの後ろの時計をちらっと見る。
もう行かないと。
「……行ってきます、」
JK「ん。」
「ジョングク、」
JK「んー？」
「私仕事行かないといけないから手、離して？」
少し手を引くとさらにぎゅうぎゅう握って
下を向いたまま小さく首を振る。
いやっ、じゃないのよ。
本当に遅刻しちゃう。
「ね、また夜会えるでしょ？」
というか帰ってくるじゃん。
JK「そーだけどさぁー、」
「はいはい、ぎゅーしてあげるからおいで」
JK「へへっ」
うわ、いつの間にこんなに筋肉つけたの。
なんかどんどんムキムキになってない？
そんなことを考えていると首の後ろからくぐもった声が聞こえてきた。
JK「ねぇ、今日は早く帰ってくるよね？」
え……、いや、今日も残業するつもりだけどさすがに二日連続飲み会は無理があるか……
JK「ヌナ、？」
「えっと、うーんと、今日忙しいから遅くなっちゃうかも……。」
JK「なんでぇぇぇ〜〜〜」
「ごめん」
JK「あの絶対定時あがりのヌナがね……」
今まではなるべくジョングクが帰ってくる時間までには帰れるように絶対定時にあがっていた。
けど、今回は本当にしょうがないし、申し訳ない。
「んーごめん本当に」
JK「じゃあ送ってく」
「だめ、それだけはだめ。危ないでしょ。気づかれるかもだし。」
JK「うぐっ……」
「はい、ジョングクも頑張ってね！」
JK「、ぅん、、、。じゃあね、」
指先が離れるまでじっと見つめるジョングクの伏し目がちな瞼に寂しさがこもる。
出来るだけ早く帰ってこれるようにと気合いを入れて玄関を出た。
·
·
·
「っ失礼します！社長！見てください！」
昼休憩、資料を見ながら昼食を食べていると隣の部屋で弁当を食べていたはずの秘書がはしゃいだ様子で携帯を見せてくる。
「なに？」
「Twitter見てないんですか！？」
「最近は見てないけど……」
「#ジョングクのヌナがトレンド入りしてます」
「え、なんで」
「こ・れ・！」
ん……？
“#ジョングクのヌナ がサイン会来るって噂……ガチ？”
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 438人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひま | 作成日時：2022年5月16日 21時
