優しさをください。85 ページ19
安室さんの爆弾発言に否定の言葉を言おうとした。したのよ、ちゃんと。
でも……。
歩「ほんとにーっ！？」
光「なら、問題ありませんね！待ってます！」
元「おう、だから、早く買ってこいよな！」
哀「……ま、いいけど」
コ「Aねーちゃん、早く買ってきて！」
子供達に先にそう言われて仕舞えば、私は携帯を持つつもりはないんですなんて言えなくて。
ちらっと安室さんを振り返れば、それはもう満面の笑みで私を見ている。
『(か、確信犯っ！！)』
明らかに、安室さんはこの状況になると分かっていて言ったはずだ。あの人が何も考えずに言葉を選ぶことなんてまずありえない。
これほどまでに外堀を埋められてしまえば、私が逃げられないと分かっていてやるなんて、なんて計算高い人なんだろうか……！
安「さ、Aさん。この紙に、あなたの名前をしっかりと、しっかりと書いてください？」
ぴらっと差し出されたその紙に、私はただ無言で名前を記入するしかなくなったのだった。
――“安室A”
と、かりかりと書いて、私はそっと安室さんに紙を差し戻した。それを受け取って、安室さんは私の髪をくしゃりと撫でてからさっとカウンターの方へと歩いて行きテキパキと契約を完了させていく。
私は、ただその光景を見つめているしかできなかった。
全てが終わってから。
私の手の中には、ピンクゴールドのスマートフォンが握られていた。
色は安室さんのチョイスで、女の子だからということらしい。別にシルバーでもよかったんだけど…と思いつつ、私自身が使いこなせるのか不安のため、これを持ち歩くかな……と考えていると、その思考をなぜか読み取ったのか、安室さんがにっこりと笑って私に言った。
安「Aさん」
『はい？』
安「それは、携帯電話です。ちゃんと“携帯”してくださいね？」
『…………は、はい……』
なんでこの人こんなにも私の思考を読むんだろうと思いつつ、私はそう返事をするしかできなかったのだった。
ちなみに、子供達はもう公園に遊びに言ってしまって今は再び私と安室さんの二人きりだ。
私のスマートフォンにも、あの子たちの連絡先がすでに登録されている。
私の手から取り上げて、安室さんがコナンくんから順番に登録してってと言ったのだ。まあ、子供達は嬉々として登録してくれたからいいんだけれども……。
そんなことを考えていると、すこし空腹が襲ってくる。
お腹すいたな……と思っていると、突然安室さんにぱっと手を取られて引っ張られた。
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霞葉 - このお話、とても好きです。続き、楽しみに待っています。 (2020年6月22日 12時) (
レス) id: a64398df50 (このIDを非表示/違反報告)
妃沙(プロフ) - RURUさん» RURU様、お久しぶりです！いつもあたたかなコメントを本当にありがとうございます。大変お待たせしてしまいましたが、ちょこちょこと更新も再開したいと思っておりますので、またおヒマな時に遊びに来てください！ (2019年2月17日 14時) (レス) id: 8817d67e5d (このIDを非表示/違反報告)
妃沙(プロフ) - 白昼夢さん» 白昼夢様、コメントありがとうございます。更新大変遅くて申し訳ありません……。にもかかわらず、作品を大好きと言っていただける優しさにただただ感謝しております。ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年2月17日 14時) (レス) id: 8817d67e5d (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - うおおおおおおおおおおおおおお！！！更新待ってましたーーー！もう大好きです！いつまでも楽しみにしてます！ (2019年2月14日 12時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢 - ああああああああああああああぁあぁああぁ！！！更新されてるうぅぅうううぅうう！！！って思いました！w頑張ってください！この作品大大大好きです！！ (2019年1月16日 16時) (レス) id: 57897e1d91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃沙 | 作成日時：2018年7月11日 14時
