【ハイキュー!!】最近、ストーカーに追われます。【金田一勇太郎】

ストーカー気質 21 ページ23

貴方視線


窓から注す光に目を細目ながら首を回す。

教室では、私もその一人だけど、女子達がグループを作り、思い思いに話している。

男子は体育館の後片付けらしい。

既に帰宅をしている生徒もいるため、教室は少し寂しい雰囲気となっている。

貴方「(…私も帰ろう)」

帰宅しているものの姿を見て、軽く挨拶をして私も席をたった。

・

・

・

…しくじった。

「…っ、おい！アレって!!」

「あぁ…永原先輩だ!!」

「青葉の華…!!」

「まさか、入学早々出会えるとは…!!」

もう一度言おう、しくじった。

靴箱は、新入生とその親達でごった返しており、私が顔をしかめていると、私の存在に気づいた生徒達が騒ぎだした。何故。

「あっ、あの、私、中学の時から先輩に憧れてて!!」

「なんで部活入ってないんですか!?」

「写メっても良いですか!?」

貴方「(私は聖徳太子じゃないっつーの…!!)」

適当に返事し、人混みを掻き分け、外へ出ていく。

すっかりボサボサになった髪を直しながら、ため息をつく。

貴方「(マジ無いわー…)」

空を見上げると、いつ咲いていたのか、桜の花弁が降り注いでくる。

綺麗だな…と呟いて、目を伏せる。


「あっ、あのっ…!!」

貴方「ん…？」


目の前には、体育館で見た、長身のらっきょうヘッド君がいた。

ストーカー気質 22→←ストーカー気質 20

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す