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ガッッ
左手に衝撃が走った。
目をうっすら開けてみるとまだ目の前には壁がある。
「何やってんだよ」
上から声が降ってきた。
この感じはもしかして...
恐る恐る上を見上げると案の定、
「三橋...君」
三橋君がいました。
人を一人片手でぶら下げてるはずなのに全く苦しそうじゃなくて、まっすぐこちらを見てくる。
「何やってんだよ」
もう一度私に聞く。
「そっちこそ何やってるの?こんなとこで」
ー怒るんだろうな
それで、今度こそ嫌われるんだ。
「なんでんなことすんだよ」
「...なんでだろーね」
「ふざけてんじゃねぇ!」
突然の大声とともに私の顔に温かい液体が降ってきた。
それが何かわかるのに時間がかかった。
だって、彼の目からこんなに綺麗なものが溢れることなんかないと思ってたから。
信じられなかった。
「なんで、泣いてるの?」
もう一度上を向けば苦しそうに顔を歪めてる彼がいた。
「...早く上あがってこい」
「...」
「お前がこのまま死ぬつもりなら俺も飛び降りんぞ」
.,.
はぁ。
脅し文句がお上手で。
「わかったよ。でもさ、」
三橋君の素晴らしいガン付けに私の言葉は空に消えた。
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日向夏(プロフ) - 教えてくださってありがとうございますm(_ _)m (2019年3月22日 16時) (レス) id: fe3d80a53c (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月22日 15時) (レス) id: 2c87b61af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日向夏 | 作成日時:2019年3月22日 15時