俺はアーヤの心の友だから。

memory22　翼side ページ24

翼side

今日はガッコ。
昨日の七鬼はムカついた。
ケッコーなやり合いになったから、今日は顔を合わせたくない気分だ。
あいつの、何か隠してる感がイラつく。
アーヤだって、俺に相談してくればいいのに。
俺たち、心の友じゃないの？
つい最近？に仲直りしたばっかりじゃないか。
ちょっと、アーヤにもムカついてしまった。
『アーヤにも』それを言うなら、七鬼への


『嫉妬』


なんじゃないか？

うーん、モヤモヤしてるし、ちょっと走ろうかな。
翼「ちょっと行ってきまーす。」

朝の風。
ヒヤッとした空気。
その冷たさを感じさせないような太陽の日。
もう三学期の後半かぁ。
冬を感じながら走っているとアーヤのにおいが…した。
でも、フラッとするだけで、消えたりもする。
走っていくにつれて、アーヤのにおいが濃くなった。
それをたどっていくと、小さな小屋(？)のようなところに着いた。
そこには、アーヤの靴があって、中からは何も聞こえない。
アーヤはここにいるの？
なんで、こんな時間に。
確か黒木が、アーヤもランニングやってるって言ってたっけ。
ま、時間まで、ここで待ってみようかな。

10分経過

結構時間がたち、アーヤが下りてきた。
ジャージを着てる。
でも、雰囲気が暗かった。
かすかに、涙の跡がある。
聞かなくちゃ。
俺は向こうから走ってきたふりをしてアーヤに声をかける。
翼「アーヤ、久しぶり。前は…ごめんね。アーヤもランニング？」

memory２３　彩side→←memory２１　翼side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す