38 本当は ページ38
貴方side
薬「身体が冷えるぞ」
その声に身体をびくつかせた
大丈夫…平常心で…
涙が出そうになるのをぐっと堪えて
貴『ありがと…他のみんなは？？』
薬「厚はもう少し入ってから来るって。信濃と五虎退は虎の体洗ってて、太鼓鐘は…まぁとにかくもう少ししたら来るだろ」
貴『そっか^^;』
それから沈黙が続いた
って言うことは…この部屋に二人きり？！
どうしよう…泣かないように、しないと…
薬「そう言えば、A。最近俺っちのこと避けてないか？？」
貴『避け…避けてないよ？？』
私はみんなの様子を見にその場を離れようとした
だけど
薬「ほら…避けてるだろ…？？」
腕を思い切り引っ張られて、窓際にに押し付けられているような体制になった
薬研くんの手が私の腕のすぐ近くにありそう抜け出せるはずもなかった
ダメだ…顔…見れない…
主さんの書物に書いてあった「かべどん」と言うやつに似ていた
薬「俺っちの顔を…見てくれ」
いや…見れない…
でも見なきゃ…向き合わなきゃ…
そう思い、ゆっくり顔を上げる
薬研くんの顔はとても切なそうで、涙もこぼれそうだった
貴『…だよ』
薬「A？」
貴『分からないんだよ…こんな気持ち知らない…だから…だからあの日から薬研くんに顔向け出来なかったの…辛くて苦しくて…』
私は限界でそこで泣き崩れた
忘れたいのに忘れられないんだ
薬「…」
薬研は何も言わずに抱き寄せようと手を伸ばしてきた
それを阻止するかのように私は
貴『薬研くんは…主さんが好きなんでしょ…？無理にそうしなくていいんだよ？？私は大丈夫…だから』
薬「…大将を？俺っちが？…俺っちは！」
言いきろうとした時薬研くんは顔を逸らした
そうか…やっぱり薬研くんは主さんのこと
貴『っ…！！』
私はその場から逃げ出した
相手も追ってこなかった
なんで逃げちゃったんだろ…仲直り…したかったのに
でも心のどこかで逃げたくなった自分がいたんだろうな…
厚「A？こんな所で何してんだ？？」
貴『厚くん…厚くんどうしよう…私…逃げちゃった…逃げたくなかったのに…向き合わないといけなかったのに…』
厚くんは私が泣き止むまで何も聞かず背中をさすってくれた
ただ、厚くんは
厚「大丈夫だ、俺がどうにかしてやる！！結果はどうなるか知らないけど！」
そう言ってものすごい速さで部屋に戻って行った
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インマニエル - 薬研ちょっとウブで可愛い (2021年3月9日 16時) (
レス) id: b8bed17887 (このIDを非表示/違反報告)
琉兎(プロフ) - すみません！！ご指摘ありがとうございます！！ (2020年2月21日 11時) (レス) id: 1d8ce20b25 (このIDを非表示/違反報告)
宵闇(プロフ) - あの、5話の陸奥守が『歴史修正主義者〜』と言っていましたが、歴史修正主義者は時間遡行軍を率いている方です。審神者がいるのは時の政府ですよ... (2020年2月20日 17時) (レス) id: 6a9d41dd79 (このIDを非表示/違反報告)
琉兎(プロフ) - ご報告ありがとうございます！早急に治しますね！！不束者ですがこれからも暖かい目で作品をご覧いただけると嬉しいです！ (2018年11月27日 7時) (レス) id: 6923ac5b3c (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 五話、『すまねえ。女なのに〜』のところ夢主ちゃんの台詞になっていますが薬研の台詞ではないでしょうか？ (2018年11月26日 21時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琉兎 | 作成日時：2017年10月8日 16時
