火曜日の僕と (ページ3)

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コンタクトは一体どこへいったのだろうか

『すみません、もう大丈夫です。あとはもう少し自分で探してみます。』

「でも…」

彼女は相当目が悪いのだろうか。ずっと険しい顔になっている。

「あ…えっと…、あ。」

僕はふと思い出した、木曜日の自分が眼鏡をしていることを。

「あっ、ちょっと、あの待っててもらってもいいですか！？」

僕は猛ダッシュで家に戻り、木曜日の僕が使っている机の上の眼鏡を握りしめ、また猛ダッシュで彼女の元へ戻った。

「はぁ…はぁ…あの、も、もしよかったら…これ…使って…ください。」

『でも…、それは…あなたのでは？』

「いいんです！！」

木曜日の僕に何を言われようが、この時は彼女を助けたいただそれだけだった。

『ありがとう…ございます。』

わぁ、この眼鏡良く見えますね。と無邪気に笑った彼女に心がぎゅっとなった。

『あの…、お礼…させてください。』

「え？」

お礼をしてもらったとしても、君にいつ会えるのかどうかも分からない。もしかしたら、もう二度と会えないかもしれない。

「あの、じゃあ…今度の火曜日に…また会えませんか？」

『え？』

「いや、あの…何と言うか…」

『ふふっ、わかりました。じゃあ…ここのベンチで…』

僕はまた会えると思うと嬉しくて仕方がなかった。心の中ではガッツポーズをしている僕がいる。

「あの、お名前…聞いても…」

『あっ、Aっていいます。』

君のことをもっと知りたい、そう思った