彼との恋に気づくまで - 2 - (ページ9)

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もしかしてページ9

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かわいいなあ。

薄いピンク色のニットカーディガン。

袖にボリュームがあってすごくかわいいの。

午前中気分転換に部屋の模様替えをしてたら、目についたソファーカバー。

… 新しいのにしたいな。

急に無性に変えたくなって、ショッピングセンターにやってきた。

ホントはウォヌさん誘ったんだけど、メッセージ全然既読にならなくて … この場合きっと寝てる。

それかもしくは … うん、寝てる。

雑貨屋さんでお目当てのソファーカバーを買って、エスカレーターで1階へ向かおうとしたら … 目に入った服屋さん。

そこでこのニットカーディガンを見つけた。

いつもだったらかわいいな、でもどうせ私には似合わないって手に取ることもしないけど …

'' ピンクとか白とか似合う感じ、服もそんな色着ればいいのに ''

ナヒちゃんの言葉が過って、さっきからずっとカーディガンと睨めっこ。

… 新しいことに挑戦するのって勇気がいる。

私の場合は、いつも失敗したときのことを考えちゃうからダメなの。

なかなか踏み出せない。

だから、結局あと一歩を踏み出せなかった。

店員さんにご試着はされてみますか？って話しかけられた瞬間、大丈夫ですって慌ててお店飛び出してきちゃった。

そんな自分に落ち込みながら、今はエスカレーターに乗ってる。

「 … はあ、」

ため息をつきながら見下ろした1階フロア、クレープ屋さんに並んだ行列。

… 何であんなに人多いんだろ。

よく見れば、今日は '' クレープの日 '' みたいで、いつもの値段より安く買えるみたい。

だから多いんだね。

… いいな、食べたいな。

でもひとりであの行列並ぶのは気が進まないや。

あれ？

エスカレーターが下につき、そのまま歩き出そうとしたとき … すれ違った人。

パッと一瞬目に入った綺麗な横顔、慌てて振り返れば隣のエスカレーターに見つけた後ろ姿。

… もしかして

その人がクレープ屋さんに視線を向けた瞬間、見えた横顔は、そのもしかしてだった。

ジュンくん。

*