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そうしたいんだろ ページ6

*




家の少し前で二人して同時に足を止める 。

「 お 、また会ったね 。」

隣の家のドアの前にナヒちゃんが立ってたから 。

「 か 、彼氏さんに会いに来たの …? 」

「 会ったのは1時間前なんだけどね 、」

ウォヌさんは 、私たちが話し始めた後ろで鍵を開けてる 。


「 私 、カレの家に携帯忘れちゃったの 。だから慌てて取りに来たんだけどいないみたい 。必要だし困るから帰ってくるまで待っていようかなって 。」

「 け … 携帯貸すよ?彼氏さんに電話 … 」

「 あーだめ 、カレの番号覚えてないから 。」


そっか …

じゃあ連絡つけようがないんだ 、戻ってくるのを待つほかないよね …


「 ここってチョンウォヌの家? 」

ウォヌさんが先に中へ入ったのを確認すると聞いてきたナヒちゃん 。

「 あ 、うん 。そうだよ … 」

「 そうなんだ 、ねえやっぱり付き合ってるの? 」

慌てて首を横に振れば 、笑みを浮かべながらふーんって頷いて壁にもたれかかってる 。

可愛いからそれだけで絵になっちゃうの 。


「 彼氏さん … どこ行っちゃったのかな 。」

「 さあ?まあどこ行ってるか見当はついてるけど 、場所は分かんない 。」

どこに行ってるのか分かってるのに 、場所は分かんない …?

「 まあ気にしないで 。中に入りなよ 、チョンウォヌ待ってるでしょ 。」

「 … うん 。」

ナヒちゃんに言われて家に入った … けど 、気になって仕方ない 。

だって今夜冷えるって … 彼氏さんいつ戻ってくるのか分かんないのに 、あそこでずっと待ってたら … ナヒちゃん風邪ひいちゃうんじゃないかな 。


「 ん? 」

玄関で突っ立ったままの私を見るウォヌさん 。

「 ナヒちゃん 、彼氏さんが帰ってくるまで外で待ってるんだって … 」

少しの間流れた沈黙のあとに 、ウォヌさんは小さく笑みを浮かべながら床に腰を下ろして言った 。


「 … 入れれば? 」

「 いいの? 」

「 だってそうしたいんだろ 。」

「 … うん 、ありがとう 。」


彼の優しさに感謝しながらドアを開けて 、さっきと同じように壁にもたれかかり宙を見つめてる横顔に話しかける 。


「 あの!よ … 良かったら 、」



*

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作者名:華子 | 作成日時:2017年10月7日 21時

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